ナイナイ岡村の「お笑い道」 その表現に「笑い」は不足

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<テレビウォッチ>フジテレビの「めちゃ×2 イケてるっ!」。今回はいつもと違った趣向だった。BPO(放送倫理・番組向上機構)が昨2009年秋に出したバラエティー番組に対する意見書がある。この意見書に対して、番組として応える形になっていた。

BPOの指摘

   メインであるナインティナインの2人のうち、岡村隆史に密着した。NHKの番組「プロフェッショナル」風にパロディで、ということだった。めちゃイケはこれまでに、「しりとり侍」コーナーが「いじめの形にきわめて近い」とBPOの委員会から指摘されるなど、いわば「目をつけられている」番組だ。

   一方で昨秋の意見書では、バラエティー全般について「萎縮するな」という趣旨の指摘があった。これを受け番組は、「頑張ります」「これからもバカをやりますよ」と宣言したかった訳だ。

   こういう指摘を受けた際、いろんな対応がある。ひとつは、今回の番組のように、特別の形をつくって正面から疑問などに応えるというものだ。ほかにも、指摘を踏まえつつ、普通の番組の中でそれをにじませる、という手法もあるだろう。自分としては、どちらかと言うと後者の方が好みだ。番組は普通につくれば良い。

   岡村が笑いについて真剣に考え、今でも「若手」のように体を張って挑んでいるのは、普段の番組からも伝わってくる。しかし、今回はその「真面目」な姿勢を正面から押し出すものだった。パロディになり切れておらず、真面目な顔を見せすぎた。

もっとパロディ精神を

   岡村が収録前にお参りするとか茶道をするとか、それは感心した人も少なくなかっただろう。一方で、押し付けがましいというか自慢されているという風に受け取った人もいただろう。少なくともお笑いらしくはない表現方法だ。このくだりでは、どこにもパロディ精神は感じなかった。

   これからも萎縮せずに頑張ってお笑いを追いかけていく、ということを言いたい、という志は分かる。ただ、その表現方法としてはちょっと鼻につくやり方だった気がする。レギュラー番組を充実させ、自分たちの主張はそこに織り込んで欲しい。ちゃんと笑いにのせて、だ。いずれにせよ、頑張ってほしい。バカをやって人が笑う、という形は変わらない。どんな「バカなこと」があるのか探し続けなければいけない。

   番組は土曜夜の放送だ。このときの土日には、女子スケート追い抜きで日本勢が銀メダルをとったニュースや、東京マラソン、津波などが伝えられた。津波情報は、1日中画面を占めていた。人間の力は、自然の力の前では小さなものだとあらためて思い知らされもした。

   追い抜きの 銀も津波に 追い抜かれ

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