2024年 4月 25日 (木)

愛に飢える高齢者 刃傷沙汰も起きる

<テレビウォッチ>冬ごもりの虫が這い出して来る春。人間もいろんな虫が這い出して、あろうことか刃傷沙汰になった事件を取り上げた。

老人ホームで殺人未遂事件

   福岡県柳川市の市立養護老人ホームで3月17日早朝、入所者の69歳の男が果物ナイフで同じ入所者の男女3人を刺し、殺人未遂容疑で逮捕される事件が起きた。

   分別のある筈の高齢者がなぜ刃物三昧を? と思うのだが、原因となった男女のもつれに年は関係ないらしい。

   この男は2年前にも、今回被害にあった男性(70)とトラブルを起こしている。原因は、男が恋愛感情を持った被害女性(74)と交際していると思い込み男性の所持品を2階窓から放り投げた。

   ホームの園長の話では、この時の男の焼きもちは夜も眠れないほどだったようだが、説得して以降表立ったトラブルはなかったという。

   ところで、専門家によると高齢者施設の入居者は『慢性恋愛準備状態』にあると指摘する。連れ合いに先立たれ、子供や孫がいなかったり、いても交流がなかったり、絶えず愛情を求め恋愛問題が生じる状態にあるというのだ。

   さらに専門家は「何歳になっても恋愛感情はあって性欲もある。スウェーデンやデンマークでは、兆候があったらその人の権利として認めどんどん恋愛を勧めている」という。

「男女別々のフロア」も

   ところが日本では、この世代は恋愛感情を表に出さずに内に秘めるため、周囲も気づかない。トラブルを嫌って男女別々のフロアにする施設もあるという。

   キャスターの小倉は「恋愛っていいことだと思うし、恋愛が認知症の予防になったりするんじゃないかと思う」北欧型を進めるのだが……。

   ただ、ノンフィクション作家の岩上安身はこの世代の恋愛は難しいと思っているようで、次のような発言を。

「引き離す意味でフロアを分けるのはよろしくない。自由なのがいい。ただ、デンマークやスウェーデンくらいのなるには、これまでいろんな壁を破ってきた団塊の世代が入所するぐらいまでならないとなかなか……」

   今回の加害者の男は、無口でおとなしい性格という。内にこもるひと昔前のタイプの恋愛感情が、何かのはずみで刃傷沙汰にまで爆発したのかも……

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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