櫻井翔の「頑張り」演技 1度も没入できなかった理由

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「特上カバチ!! 最終回」(TBS) 2010年3月21日 21時~

   第1回から最終回まで、ついに1度もドラマに没入出来なかった。「田村!」と助手(櫻井翔)を呼び捨てにする行政書士の住吉美寿々役が、あの可愛コチャンの堀北真希なのだ。まだ高校生に毛が生えたくらいの幼な顔で行政書士といわれてもなあ、嘘つけぇである。
   悪徳弁護士やら多重債務者やら、今時の金融界の闇の部分を描こうとしているのはわかるが、エピソードが全部作り物めいている上に、櫻井の演技力がイマイチ。まるで学芸会の頑張り少年のごとく、最後は田村が昔、自分を捨てた父親・黒幕の鷲塚弁護士(竜雷太)に勝つというお決まりの成り行きである。何となく空々しい。
   事務所のボスで、田村の正義感に触発されて応援するのが中村雅俊、助力を仰ぐ弁護士が浅野ゆう子、この配役も先入観を持たせる。強いていえば、スターの坂口憲二が珍しく敵役で、悪質な提携弁護士になっているくらいだった。単にスターを並べただけ。人気イケメンとアイドル女優を主役に据えて、「これで○%の視聴率は戴き」と嘯く制作者の安易さが視聴者にしっぺ返しされたドラマだ。
   地上波テレビが、かつてはサラ金の広告ばかり放映していた。批判されて今は自粛しているが、どん底不況の現在、庶民の金の苦労話がドラマのテーマになるのは理解できる。だが、巷で見聞きする具体例をただそのまま持ってきただけではドラマにならない。力のある脚本家、西荻弓絵をもってしても当該作は成功とは言い難い。

(黄蘭)

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