鳩山首相から「重大な使命」 普天間「腹案」との関係

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<テレビウォッチ>普天間飛行場の移設先をどこにするかを巡って、連立政権は候補地をぼんぼん打ち上げ、混迷を極めた。そんな中、3月31日の党首討論で鳩山首相は「腹案がある」と述べた。首相はその場所を「まだ明らかにできない」としたが、番組は徳之島を最有力と見ているように思えた。もっとも、表面化した徳之島案が「腹案」といえるかどうかは疑問だが。

「アメリカ側の空気は?」

   徳之島が鹿児島県に属して、「最低でも沖縄県外」と訴える首相の意にかなうこと、側近の牧野聖秀衆院議員が昨2009年来3度、徳之島に足を運んで調査していること、そして牧野議員は「首相から『重大な使命を持っているから頑張ってくれ』と言われた」と口にする。

   このほか、キャンプシュワブ陸上案が、北澤防衛相と下地国民新党国対委員長のコンビが主導したこと、ホワイトビーチ沖合案は平野官房長官が関心を寄せたものであることなど、それぞれの案が浮上した背景を探る前半もそれなりに面白い。が、圧巻は、後半に登場したスタジオゲスト、田中均(日本国際交流センター・シニアフェロー)の発言だった。

   国谷裕子キャスターが、田中のことを「かつて普天間基地移設問題に携わった」と紹介する。ふつう、紹介されると、軽く頭を下げたりするが、そんな素振りはまるで見せない。

   国谷の「揺れる鳩山政権の姿を見ているアメリカ側の空気は?」との質問に対して、「日本の問題解決能力に一定の疑心を持ちだしているのは事実だと思う」と答え、以下、立て板に水の如く話し出した。

   ――日米安保体制は共同の体制で、アメリカも崩したくない。協議には応ずるし、現実的な案は検討する。ただ、すごく細く狭い道しか残されていない。鳩山政権には3つの原則を外してほしくない。(1)普天間問題で日米関係を大きく損なってはならない(2)地元の理解を100%得るのは難しい。最終的には政府が決めざるを得ない。だが、間違いなく沖縄の負担軽減につながるのだと、きちんと説明する責任がある(3)アメリカとは「交渉」するのではない。日米が共同作業として1つの案を練り上げる過程がこれから始まるのだ。普天間の問題を5月までに解決することだけで済ましてほしくない。中長期に、地域の安全保障環境を良くする、その結果、沖縄の基地が少なくて済む、そういう具体的な展望をもう少し長く、年末にかけて話をしてほしい。ことしは日米安保50周年にあたる。11月くらいには「日米安保共同宣言」をもう1度出してほしい。その中で、アジアの安全保障環境を良くするための、外交的努力を含めて、協議をしてほしい。脅威が少なくなれば沖縄の軍事体制がより少なくて済む――

   「オレも協議に参加させてくれよ」という声が聞こえてきそうな、元外交官僚らしい姿勢と見解ではあった。

                                        

アレマ

NHKクローズアップ現代(2010年4月1日放送)

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