中年処女と恋愛マニュアル 花嫁からのアドバイス

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<テレビウォッチ> メール着信を見て、「けっ、なんだよコレっ」と舌打ちをする。

   ちょっかいを出してみようと思った男の人からの気のないメールの返信。なんだよ、これでウマくいくと思ったのに……。

無縁社会

   一応勇気を絞ってメール送ったのに、思いが伝わらないいらだち。そしてこれじゃアカンかぁと若干焦る。恋愛番組のスタッフとして、毎週様々な恋愛テクニックとその活用法を長時間考えているハシクレの私。最近デートらしいデートも少ないし、いっちょ本領発揮でやってみるかと、気になる男性に肉弾女子は仕掛けてみたわけである。

   が、結果はイマイチ。なんだか思っていたより反応が薄い。この恋愛テクニックはどうもダメだ! 次週会議で出すネタを変更しなくちゃ。恋愛マニュアルは、恋愛に奥手な女性を応援する気持ちを第一に考える。スタッフの経験の積み重ねから様々なテクニックを生みだし、赤裸々に過去の恋愛体験を暴露することで作られている。

   ところで、最近は恋に奥手というよりも恋愛弱者の人が多いらしい。中年童貞という言葉を目にする機会も増え、女性でも40代で過去に異性と付き合った経験がない人が2割程度いるんだとか。引きこもりというわけでもない、対人関係で診療を受けるほど対人関係が悪いわけでもない。

   でも、イマいちモテない。そんな非モテの人々は、すぐに名前を付けたがるマスコミによって「無縁社会」と名付けられた社会を構成する一員にカウントされている。周囲でも言動、服装、ライフスタイルだけを見ていても、そりゃぁモテないね、と太鼓判を押せちゃうくらい非モテな男子はすぐに6人ぐらい名前を挙げられる。

若者の孤独死

   ある日も若者の孤独死を扱ったドキュメンタリー番組を見ていた非モテ男子2人が「これってオレらじゃん」「ホント孤独死とか、老後の不安とか、コッチは他人ごとじゃないんだから止めてくれよ」と、同じ会社の社員が作っている番組にグチをこぼしていた。あ、彼らも自分のことワカッテるんだ。と、周囲の人間は目配せし苦笑い。そのあと、恋愛番組を制作しながらも恋愛テクニックがうまく成功しないくせに他人を笑っている自分に気づきゾゾっ。

   ある番組でウエディングドレスを手作りする女性を取材しに行った時のこと。リポーターのアラサー独身女性タレントが、取材女性にどうやったら結婚できるのか聞いていた。

   花嫁から返ってきた言葉は「一緒にいて自然だったから、自然にこれからもずっと一緒にいたいとお互いが思って結婚しました……」

   それ、独身女性には答えになっていない。女性タレントはすかさず「恋愛マニュアル本とかを読みあさってるんですけど、そういうコトじゃないってコトですかね~」と言うと、「違うかもしれませんね~」と花嫁は笑って返した。

   「!?」。顔を見合わせるリポーターと制作の独身女子。しかし、女性タレントの彼女と私とでは顔を見合わせる理由が違ったのは言うまでもない。

モジョっこ

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