子どもが感じる「ゲゲゲ」な気持ち 中々しゃれた描写とは

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「ゲゲゲの女房 第1回から第8回」(NHK) 2010年3月29日~4月6日 8時~

   従来の朝ドラより時間が15分繰り上がったので、視聴者も戸惑っているのか(事実、筆者も2、3回外して再放送を見た)、出だしの視聴率はよくないが、内容は「ウェルかめ」に比べると遥かに面白い。実在の人物なので当然ではあるが、人物にリアリティがある。
   懐かしい昭和の風景と共に、戦前からの家族像が嫌味なく描かれている。亭主関白の父、従順な母、考え深い祖母、世話焼きの叔母、沢山の兄弟姉妹、引っ込み思案の主人公・飯田布美枝(子役と松下奈緒)。布美枝がノッポにコンプレックスがあり、見合いも断られるのは、確かに、「女は控えめで、小柄で、可愛がられる性格」がよいとされたこの時代の女性像をよく象徴している。
   漫画家のドラマなので、やたらにマンガ混じりの画面になるかと懸念していたが、今のところそうでもない。布美枝が子供の頃、倉の中の物音を聞いたり、ひと気のない森の中で、ピタピタとつけてくるような足音を感じてドキドキするシーンに、透かしのような妖怪風の物体(!)が画面の前を通り過ぎる。想像の羽根が広がる子供時代の心理を視覚で表わせばこうなるのか。中々しゃれている。
   水木しげると結婚してからの貧乏物語がドラマの核。松下の雰囲気と髪のカットの仕方が平成風で少し違和感があるが、今のところ前座としての性格設定やシチュエイションの説明は滑らかである。義父になる風間杜夫や貸本屋の松坂慶子らが登場するのに期待。

(黄蘭)

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