「昭和は良かった」なんて飽き飽き! 三谷幸喜「さすがの冷静さ」とは

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わが家の歴史>三谷作品といえば、ハイテンションな笑いと豪華キャストの顔ぶれ。今回も、出演陣はかなりスゴイ。主演はれそうな役者が、30人以上は出てくる。で、いつものように笑いもある。……のだが、今回はちょっと控えめな感じがした。

8時間もあっという間

   戦後の時代を生き抜いた、ある家族の物語。ドラマの題名通り、ある家族の「わが家の歴史」を見ることができる。しかも、家族のまわりを時折、昭和を生きた有名人や昭和を騒がせた事件が通り過ぎていって、「昭和の歴史」も味わえる。家族が乗った列車に乗り合わせた学生の高倉健(小栗旬)は「自分、不器用なんで……」。美輪(丸山)明宏(ウエンツ瑛士)は「あなたの(死んだ)旦那さん、あなたの後ろにいるわよ」。ここらへんのウィットのきかせ方は、三谷らしくて思わず吹き出してしまった。

   しかし本当ならば、これら有名人をもっとつっこんでもっと笑いをとれたはず。有名人や事件に関してつっこみすぎず、さらっと流したのは、あくまで冷静に、ある家族の物語を淡々と描きたかったからなんだろうな。

   この「冷静さ」がなかったら、昨今流行っていた「やっぱり昭和が良かったよね」なんてテの映画やドラマと似通ったものになっていた気がする。古き良き昭和、なんてのも悪くはないけど、「昔は良かった」なんて思い出を美化されたような話は正直もう食傷気味だったので見ていて安心した。

   あくまで家族の話を描いただけで、昭和が良い時代だ、という目線では描かれていないのだ。長女(柴咲コウ)の結婚相手(佐藤浩市)には本妻がいる、なんて設定もいい。ちょっとした笑いのなかに、シリアスさと感動もある。だからついつい、3夜連続で見てしまった。

   フジテレビ開局50周年特別企画。3夜連続放送、トータル8時間にもおよぶこのドラマ。途中で飽きるんじゃないかと思ったが、三谷幸喜にかかれば8時間なんてあっという間だ。

てらっち

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