美容医療「負の側面」 「失敗」した女性が語る

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<テレビウォッチ> 「美容医療 ブームの裏で何が」と題した今回の放送。プチ整形やアンチエイジングなどがブームとなるなか、いったいどんなウラがあるというのか。フタを開けてみると、(プチ整形などに限らず)美容整形でトラブルが多発し、相談件数も増えているという、あまり意外性のないウラについての報告であった。

   ただ、ビューティーコロシアムなどでは絶対に見ることのできない「失敗例」として紹介されたのは、いささかショッキングで、相当に深刻なケースではあった。この女性の存在がなければ、今回の企画が成り立っていたか怪しいところかもしれない。

180万円

   3年前、結婚を控えていた女性は、ずっとコンプレックスだった受け口を直そうと、名古屋市内のクリニックで手術を受けた。左右の歯を1本取り、アゴを削って、下あごを引っ込めるというもので、短期間で受け口が治るはずだった。費用は180万円。

   ところが、手術は失敗した。歯と歯の間に隙間ができて、歯は根本まで露出してしまった。たぶん、受け口のままのほうが何倍も見栄えがよかったはずだが、元に戻すわけにもいかなそうだ。

   スタジオゲストの大竹奉一(医療ジャーナリスト)は美容医療について、「通常の医療は病気というマイナスの状態をゼロ(健康)にもっていくが、美容医療はゼロを、さらにプラスしようという医療」と説明する。結果、ゼロからマイナスになってしまうこともあるのだ。

   この女性に、どういうケアや再手術の道があるのかといったことは、視聴者的には「救い」として聞きたかったが、番組内では説明がなかった。

   女性は「無責任な治療での精神的な苦痛と、痛みは本当に忘れられなくて」と涙声で声を震わせていた。「引きこもり状態になってしまい、自殺とかもすごく考えた」。周囲に知られたくなくて、内緒で受けた手術だったため、誰にも相談できなかったという。婚約は解消。仕事も失ったそうだ。カメラは最後に、女性のぼさぼさにほつれた髪の毛を映し出していた。

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2010年4月13日放送)
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