2024年 4月 20日 (土)

「世界の下請け工場」はもう御免。トップブランドの開発急ぐ中国

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   改革・開放から30年。安い労働力を提供し、[世界の下請け工場]として年率10%前後の経済成長を駆け抜けてきた中国が今、転換点を迎えている。日本を抜いてGDP世界第2位に躍り出ようとしている中国は、どこへ向けてカジを切ろうとしているのか。シリーズ[中国・転換のとき]3回目は、国谷裕子キャスターが万博開幕(5月1日)を間近に控えた上海から、官民で進める『構造転換』の現状を伝えた。

中国のユニクロ

   13億人という膨大な人口。いくら安い労働力が武器とはいえ、利益の少ない『世界の下請け工場』の役割にいつまでも甘んじてはいられない。そんな思いで[脱・外国の下請け工場]を目指し、13億の巨大消費市場を視野に入れて自主ブランドの開発に成功した企業がある。

   番組が取り上げたのは、中国のユニクロと呼ばれるアパレルメーカー『メーターズ・ボンウェイ』(本部・上海)。中国のカジュアルファッション市場の規模は5兆円といわれる。この市場を狙ってユニクロが今月7日に上海に新店舗をオープンした。900店舗以上ある直営店の中でも、最大規模という力の入れようだ。

   しかし、実はユニクロなどの外国ブランドの中国シェアはごくわずか。メーターズ・ボンウェイのオリジナルブランドが市場を席巻しているという。10代から20代の若者の間で爆発的な人気を得ており、09年の売上高は前年比50%増の1400億円。2秒に1着が売れている計算だ。

   このブランドを作りあげたのが45歳の周成建会長。もとは外国ブランドの下請け工場を経営していた。しかし、注文は増えるものの利益は思ったほど上がらず、15年前に工場を閉鎖してオリジナルブランドの開発に取り組んできた。その周会長が次のように語る。

「外国ブランドの下請けは、他人の利益のために働いてきたにすぎなかった。中国独自のブランドを作ることこそ生き残る道と確信した。
10年、20年前には、中国でブランドといえば外国ブランド。しかし今は違う。中国ブランドも素晴らしいと思うようになっている」
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