井上ひさし追悼番組 なぜ触れない? プライバシー写真訴訟 

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「追悼 井上ひさしさん 巨人の足跡」(NHK)2010年4月25日16時25分~

   先頃亡くなった作家・井上ひさしを悼んだ特別番組。司会が渡邊あゆみ、出席者は山田洋次と大竹しのぶと阿刀田高の3人。それぞれが思い出を語り、知的な巨人だったと意見が一致した。
   筆者には井上ひさしは「ひょっこりひょうたん島」で完結している。人形の出来も凄かったが、週がかわると前の話など何処吹く風でテキトーに別の話題になるところが図々しくて凄かった。局内では「ひょうたん島」は教育局の担当だったが、「この番組のどこが教育なんだ」と非難されたという裏話もおかしかった。いかにもNHKらしい。それでも大ヒット作だったのだからまたまた凄い。
   90年代、こまつ座の「頭痛肩こり樋口一葉」再演を招待か何かで見に行った。隠れて後ろの方で見て、終演と同時に脱兎の如く逃げ出したつもりが、井上前夫人に追いかけられて、ほうほうの体で小屋を後にしたことを思い出す。恐らく来館者に意見を聞きたかったのだろうが、筆者はその任にあらずなので必死で逃げた。
   写真週刊誌で、前夫人との離婚後、婚約者の台所姿を撮った写真がプライバシーの侵害にあたると井上が訴えたニュースもあった。こうしたエピソードこそ、人間・井上ひさしの全体像を髣髴とさせるのに役立つと思うが、追悼番組では一切触れられなかった。決して彼の業績にマイナスになることでもないのに、初めから終りまで大絶賛ばかりというのは、かえって物足りないと筆者は感じる。

(黄蘭)

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