2024年 4月 25日 (木)

「普天間の迷走」鳩山すべて計算ずく―ポストの深読みホントか

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   今週火曜日(5月11日)に「新党改革」の舛添要一氏に会った。彼とは東大の助教授時代からの付き合いだが、自民党離党、新党結成で話題の人となり、さっき徳島県から帰ったばかりだと、さすがに疲れた様子だが、鋭い目つきと精悍さは相変わらずだった。

   「思ったように舛添ブームが起きていないようだが」という質問にも、いやな顔を見せず、丁寧に答えてくれた。

   彼は首相はエリート中のエリートでなければならない。「賤業」と見られている政治を「貴業」にしなければいけないと、常々いっている。

   また、田中角栄以来の金権体質を根強く持つ小沢一郎幹事長への嫌悪感を隠さず、自らは、小沢よりもっとラジカルで強力なリーダーシップを持ったリーダーになると意気軒昂である。

   「元奥さんの片山さつきさんが、貴方のことを批判していますが」という問いにも、「優雅なる無視です」と動じなかった。

   参議院選挙では、比例で1000万票、10議席獲得を狙う。だが、彼は声をひそめて、小沢は間違いなく衆参ダブル選挙を狙っている。いま2人区に2人の候補を出しているが、それは、いつでも衆議院選のほうへ回せるからだ。自民党はそれに気付かないし、体制ができていないから、そうなれば壊滅的な打撃を受けると囁いた。

   水曜日には、『ニューヨークタイムズ』のマーティン・ファクラー東京支局長からインタビューされる機会があった。その際、普天間基地移設問題で迷走する鳩山民主党政権をどう見ているのかを聞いてみた。

   彼は「アメリカはイランやアフガン、北朝鮮問題で忙しくて、日本のことは二の次。鳩山首相への信頼度は残念ながらほとんどない」と、言葉はやわらかいが、さらりと切り捨てた。

   では、沖縄を含めて、日本中が米軍基地はいらない、日米安保条約を見直そうとなり、日本政府が申し入れたら、アメリカはどうするのかという問いに、「そうしてくれたほうが話は早い。いつでも、すぐにアメリカは日本から出て行く。アメリカの多くの国民は、なぜ日本をアメリカが守らなければならないのかと思っているからだ」と、私の目をじっと見つめていった。

衆参ダブル選挙の現実味

   前書きを長々と書いたが、今週の週刊誌のほとんどが、連休中に沖縄を訪問した鳩山首相に、最後のダメ出しをしている。「かくして鳩山政権は終わった」(現代)、「『鳩山幼稚園』の廃園準備」(新潮)、「鳩山総理を追放せよ」(文春)、「鳩山官邸はあらかじめ崩壊していた」(朝日)

   その中でポストは、鳩山首相が普天間の移転先として考えているのは、徳之島でも辺野古桟橋案でもなく、第1案は、07年から戦闘機の日米共同訓練が行われている宮崎県の新田原(にゅうたばる)基地。第2案は、大型滑走路を備えている鹿児島県の鹿屋(かのや)基地だというのだ。そして、これまで優柔不断に見せいていたのは、鳩山首相の計算ずくではなかったかと深読みしているが、ホントだろうか。

   朝日は参議院選挙の予測を、おなじみの森田実氏と野上忠興氏にやらせている。森田氏が「民主党35、自民が50と、自民大逆転」。野上氏は「民主党47、自民党39」だが、どちらも民主党は過半数割れと読む。だが、鳩山・小沢がダブル辞任すれば一挙に12議席増となるとしている。

   「サンデー毎日」は衆参ダブル選挙もありと読んで、緊急予測をしている。参議院は「民主党47、自民党45」と拮抗。衆議院は「民主党221、自民党181」と、こちらも民主党は惨敗し、自民党は60議席以上伸ばすと予測する。ちなみに、小党のなかで存在感を増している「みんなの党」は、参議院で9議席、衆議院では17議席獲得すると読んでいる。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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