「松雪先生」!いきなり生徒誘拐はないでしょ 脚本にリアリティなさ過ぎ

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「Mother 第5話」(日本テレビ)2010年5月12日22時~

   以前取り上げたNHKの「八日目の蝉」も女が他人の子供を攫って逃げる話で、このテレビ時代に子連れで、見つからずに逃げられるはずがないと書いたが、このドラマも、学校の先生が児童虐待に遭っている女児を連れて逃亡する内容で、多少引っ掛かる点はある。血の繋がらない親子でも母性は生まれるのを描こうとする企画意図は理解できるが、なぜ警察に行くなり世間に訴えるなりする冷静さがないのか、なぜ一足飛びに誘拐なのかとまず疑問が湧くのだ。
    自分も嘗て里子で成長した小学校教諭の鈴原奈緒(松雪泰子)は、生徒の怜南が両親に虐待され、なかんずく、黒いゴミ袋に入れて放置されているのを目撃して、咄嗟に怜南を連れて逃げる。女児に継美と名前をつけて母親と偽り、育てられた東京の実家を頼る。説明がなくて経緯がよくわからないが、藤子(高畑淳子、奈緒の養母)と生母・葉菜(田中裕子)が顔見知りで、過去には謎があるらしいのだが、この葉菜が親切な小母さんとして関わってくる。
    脚本の作為にリアリティの欠けるところがあり過ぎ、今1つ共感出来ない。だが、連ドラ久しぶりの田中裕子の特別扱いが凄い。ただの市井の初老の女なのに存在感は抜群で、彼女の出ているシーンは引き締まる。「おしん女優」の神通力は未だ健在ということか。誘拐はいずれ破綻するのだろうが、奈緒をゆすった週刊誌記者(山本耕史)が実は味方らしくて、今後の展開はまだ読めず気を引かれる。

(黄蘭)

採点:1.5
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