突っ込み質問一切なし!これじゃ「ユニクロ柳井」の全編PRではないか

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「追跡!A to Z」(NHK)2010年5月15日22時25分~

   ユニクロ(ファーストリテイリング社)の柳井正会長が、上海の超大型店出店を指揮する模様を追った導入部から、彼の経営者としての考え方と行動に密着したルポルタージュである。10年で海外売り上げ何兆円に伸ばすとか、得意満面の様子であるが、NHKよ、ちょっと待て。似たようなインタビューを筆者はかつて見たことがある。そう、赤字で落魄の果てに亡くなった元ダイエーの経営者・中内会長も、以前はトップ経営者としてメディアにもて囃された。
   筆者の見立てでは、大企業の経営者が得意げにメディアに露出すると碌なことがない。本人は自社社員にも手っ取り早く自分のイデーを知らしめる手段として応じているのかもしれないが、カメラから覗ける深読み深層心理はちょっと違う。ずばりいって成り上がり者の有頂天が透けて見えるのだ。自分に酔っていないか、柳井サン。
   ヤオハンも身の程知らずな海外進出で失敗した。亡き松下幸之助は第一線を引いてからは取材もさせていたが、突撃隊長の真っ最中には社業が1番だった。また、筆者はあるところで幸之助の思想を部下の経営者から聞いたことがあるが、幸之助は儲けさせてもらったものを社会に還元せねばならないとよく言っていたそうだ。
   柳井にはこれがない。何年でいくら稼ぐ、日本の高品質が世界1になる、まだ儲ける糊しろは一杯あると自慢話ばかりだ。取材者は一切突っ込まず疑問も呈さない。まるで全編PR番組ではないか。

(黄蘭)

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