2018年 7月 18日 (水)

その手があったか!予算少ないから生まれた好企画「激セマ店」

印刷

<日曜ビッグバラエティ「激セマ繁盛店ベスト20」(テレビ東京系5月16日夜)>その手があったかと、企画力にまず脱帽した。そこに本当に客が座れるのかというほど思いっきり狭くて、だけど味はおいしいという店ばかりを集めた特集だった。とにかく狭い、狭い……。

狭くてうまくて和気あいあい

   番組でいちばん狭かったのは大阪の立ち食いたこ焼き屋で0.5坪というから、わずか1畳の店である。ほとんど屋台といった作りだが、そこに店の主人と客が入ってしまうのだから驚きである。ほかにも、1坪ちょっとの寿司屋、ドーナツ屋、ラーメン屋、居酒屋、小料理屋が登場、いちばん広かったのが横浜の中華料理店で5.3坪。10畳ほどの広さだが、そこにテーブルがあって餃子など一応の中華メニューは食べられる(でも、店の主人が勝手に注文を決めてしまうというのがウリらしい)のだから、ご立派というほかない。これらの店を、これまた迫文代、内山信二、渡辺直美ら太め系タレントがレポートするものだから、いよいよ店は狭く見えるというのが番組の仕掛けにもなっていた。

   これらの店の人気がどこにあるか、見ているうちにだんだんわかってきた。なにしろ、トイレに行こうとすると、他の客は立ち上がって後ろを開けて通してやらなければならない。「すみません、すみません」「いえいえ、どうぞ」となって、たちまち和気あいあい。それが激セマ店の魅力というわけなのである。

   味がいいのにも納得できる理由があった。狭くて居心地が極端に悪くても客に来てもらうためには、とにかく安くてうまくなければならない。大阪のたこ焼き屋などは1個30円だ。そのための店側の創意工夫がすばらしい。

   グルメ番組、料理店紹介番組はそれこそうんざりするほど放送されていて、普通に並べただけでは見てもらえない。特徴を出すには庶民は行けない超高級店を取り上げたり、目ン玉飛び出るような高価な食材を自慢させたり……。でも、テレビ東京系はそんなに潤沢に予算が使えない。あとは知恵だ。

   この番組に限らず、テレビ東京系にはカネはかけていないけどいい番組が少なくない。「出没!アド街ック天国」なんかもそのひとつだ。ただ、「激セマ」についていえば、無理にランキングしなくてもよかったのではないか。次々と店を紹介していっても十分面白かったはずで、ラインキングをしたおかげで、かえって狭さばかりの話になってしまった印象だった。

      激セマに  温もり求めて  集う客
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中