近ごろ出過ぎの高畑淳子はともかく、暇つぶしドラマと馬鹿にできない「鶴見辰吾」の狂乱熱演

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「遺品整理人 谷崎藍子・死者が遺したメッセージ」(TBS)2010年5月24日21時~

   映画「おくりびと」が大当たりしたお蔭で、柳の下のドジョウ拾いの葬儀関連ドラマが流行ること! 今度は故人の遺品を整理して謎を解く女の登場だ。それにしても高畑淳子(谷崎藍子役)はこのところ出過ぎだ。連ドラ、単発を問わず出まくり。仏の顔も3度。
   老母・相沢りつ(中原ひとみ)を嘱託殺人で殺して自首した孝行息子・相沢俊介(鶴見辰吾)の言い分に疑問を抱いた藍子が、母子の出身地である香川県のあちこちを訪ね歩いて真相を突き止める話である。キーワードは頭の良かった俊介が、子供の頃から嘘をつく性癖があり、実母にも怖がられる存在になっていたこと。
   大昔から子供のゾッとする側面(例えば、【悪い種子】という映画があった)を描いた文学作品は多いが、下手をするとオカルトものになってしまうので難しい。この作品では、妹を置いて野球に行ってしまった後で、妹が海に落ちて死ぬ。俊介は妹が先に帰ったと嘘をつく。よくある子供の自己保身のウソで違和感はない。
   頑なだった被告人・俊介の気持を、藍子が亡母の思いがけない遺品によって溶かすという展開だ。介護に専心した孝行息子の嘱託殺人だから、地裁の判決は執行猶予のついた軽い刑であったが、被告人自らが「全部ウソです」と発言して覆す。独房で悔悟から突然狂乱するシーンは鶴見辰吾一世一代の熱演である。たかが暇つぶしのB級2時間ドラマとは馬鹿にできない内容である(脚本・清水有生)。

(黄蘭)

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