黒木瞳 斉藤由貴のひと皮もふた皮もむけた演技だけでも一見の価値あり

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<同窓会~ラブ・アゲイン症候群(テレビ朝日系木曜夜)>人情ものでもなく、ホームドラマでもなく、どちらかというとラブコメディーといったところだが、刑事ものが大はやりの昨今、こういうドラマを作ろうという意欲をまずほめたい。

焼けぼっくいに火が付きまくり

   演出は藤田明二。これまでも「黒革の手帖」「けものみち」「氷点」「わるいやつら」などを手がけ、きめの細かい芝居と手堅い演出で定評がある人だ。平均視聴率14%と、予想された以上にいい数字を出しているのも、藤田の手腕に負うところが大きいと思う。

   もうひとつ、このドラマを魅力的にしているのが黒木瞳だ。宝塚の元娘役トップスターで、常に好感度ナンバー1、「かっこいいママ」の理想像という彼女が、大変身して汚れ役に挑んで、50歳相応の芝居をやろうという覚悟を、これまたほめたい。

   話は「同窓会」で30年ぶりに再会した中学校の同級生たちが、焼けぼっくいに火が付きまくりで、ボーボー燃えて、ベッドシーンも駆け落ちもありというストーリーである。さすがに、子供の手前、あからさまに会うわけにはいかないから、「同窓生」というカモフラージュが必要になるのだ。多分、同年齢の主婦がご自分の思い出と重ねたりしながら見ているのだろう。

   黒木のほかに、高橋克典、斉藤由貴、三上博史らがそれぞれに「オトナの恋」を演じて、斉藤由貴が大変いい芝居をしている。ついには離婚を決め、子連れで(その子供が夫と愛人の間にできた娘というのだから複雑だ)、妻と別居中で恋人もいる三上博史のもとに駆け込んでしまうという大変な主婦を、変に深刻にならず、40代女性の揺れる心、当惑、迷いを丁寧に演じて、非常に好感が持てる。

   手放しで素晴らしいとまでは言えないにしても、サスペンス、お笑いが幅をきかせている中にあって、隙間を狙った巧みなドラマで、面白く見た。

      妻子地位  同窓会には  いらぬもの
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