これも政変のあおり?放送法改正案廃案で地方局に経営ピンチ

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   鳩山退陣・菅内閣発足のドタバタで、「放送法改正案」が廃案の見通しになった。この改正案は当初、「NHK会長の権限強化」や「総務省審議会の審議対象拡大」などの規定が盛り込まれ、放送関係者から「番組介入が起こりかねない」と反発が強かった。民主党と社民党は問題の規定を削って衆院で強行採決、参院総務委員会で審議入りする段取りになっていた。ところが、『政変』で会期末までに十分な審議時間が取れないうえ、政府・与党は同じ総務委員会で「郵政改革法案」の審議を優先する方針のため、審議入りそのものがむずかしくなって、法案成立は絶望的となってしまった。

   これに焦っているのが日本民間放送連盟だ。民放連は7日に放送法改正案の今国会での成立を求める声明を発表した。改正案が成立すると、東京のキー局は地方のテレビ局に資本の「3分の1未満」まで出資できるようになる。現在は「2割未満」とされていて、経営が苦しい地方局をバックアップするためには、どうしても出資比率の拡大が必要とされている。

   地方局の中には地デジ化にともなう設備投資の負担に苦しみ、赤字経営も少なくない。ある地方局の経営幹部はこう言う。

   「広告クライアントに『地デジになって映像がきれいになりますから、広告料金を上げてください』なんて言っても納得してもらえませんよ。広告にとって、映像がきれいかどうかは二の次ですから」

   地デジ化投資の負担ばかりがかぶってくるというわけで、これを在京キー局の出資拡大で助けてもらうつもりだったが、改正案廃案でそれが当面、不可能になるというわけだ。

   さらに、地デジ化に向けた特別措置として、放送局は固定資産税を軽減されているが、期限は今年末まで。これを2015年3月末まで延長する改正案も放送法改正案とセットで廃案になる見通しで、本気で『倒産』を心配する地方局も出てきている。(テレビウォッチ編集部)

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