2024年 4月 25日 (木)

「このクラスの生徒に娘は殺された」静かな狂気を松たか子好演

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音響効果が素晴らしい

   この映画に悪者はいない。森口、少年A、B、クラスメート、新任教師、彼らの行動は誰かを傷つけているのだが、その理由が観る側にはわかっている。だから、どんな残虐な行為に走ったとしても、観客は理解してしまう。そこが痛々しく、胸が締め付けられる。

   本作は森口先生が告白を始めるファーストシーンから、映画の魅力に満ちている。大画面の迫力以上に音響効果がすばらしいのだ。ホームルームのささやきやざわめきが、四方から聞こえてきて、まるでこのクラスの一員になったかのような錯覚に陥る。その効果で告白の衝撃度が何倍にも増していく。他にも映画ならではの魅力が満載の『告白』、劇場での鑑賞を強く薦める。(R―15指定)

野崎芳史

   おススメ度☆☆☆☆

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