「テレビ局の社食」おいしさも値段も中途半端で食欲わかん

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   タニタの社員食堂本の売れ行きがすこぶる好調だ。本屋に行っても絶えず平積み、ネットの書籍売上ランキングでも、ここ数週間絶えず上位にランクインしている。 タイトルの妙から手に取ったが、「美味しそうなのにこの低カロリーっ!!」と唸り、そして「こんな社食がある会社って、いいな~」と思わずため息をついていた。

   最近、有名企業の社員食堂などがテレビ番組などで紹介されることも多い。これでもか!と大皿に盛られた目にも美しいメニューが並ぶビュッフェ形式や、活気ある厨房の調理風景、人気メニューをほおばり笑顔になっている人々の姿、そしてコストパフォーマンスの良さ。あれを見るたびに、「いいな~いいな~」と指をくわえてしまう。

食べたいと思わせるメニューがない

   そこで、テレビ局の社食を考えてみた。

   私なりの結論は『中途半端なおいしさと値段』。しのぎを削るお弁当の価格競争に対して、我関せずといった、安くもなく高くもない中途半端な値段に、率先して食べたいとは思えないメニュー。この味だったらもう少し値段を下げて欲しいというのが本音のところ。

   文句ばかり言っているようだが、私は別段グルメでもない。がしかし、テレビ局に詰めて仕事をしている人間は、楽しみはもう食事しかないような状況にたえず置かれている。さらには、自分の趣味と実益を兼ねて、プロデューサー、ディレクター、作家含め制作陣には、自称グルメがわんさかいる環境だ。基本的には早食いで味わう余裕もない客が多いが、舌は肥えている。そんな人間しかいないようなテレビ局の社員食堂が、全く魅力的でなくてどうするというのだ!!と、ここで1人憤慨してみる。

   たとえば、食堂のあるフロアーに行って、つかの間の気分転換に何か食べようと思っても、食べたいと思えるものがない。何度サンプルの陳列を眺めまわしても、やっぱり食べたいと思えない。そこで、売店や自販機でパパッと済ませるものを買って、結局はなにか物足りない。このサイクルを繰り返す人がどうも周りに聞いたところ多いようだ。

本番前の歌手も時代劇のサムライもお手上げ

   テレビ局の社員食堂は当然ながら出演者も利用する。歌番組前の歌手の皆さんなど、いったい何を食べようと思うのだろうか。喉のためにカレーはNG、太るから定食とラーメンもダメ、長時間収録の体力温存も考えるけど、臭いも気になる……。そして落ち着くところは、助六鮨か時たまお目見えする中華粥あたりになる。

   慣れたとはいえ、やはり目をひくのが食堂にいるサムライ集団。時代劇を撮影中の役者さんたちは、カツラも衣装もそのままで、休憩時間に食堂を利用する。ラーメンをずるずる啜っている隣のテーブルで、サムライがケータイをいじっているような光景は日常茶飯事。

   でも、時代劇中の役者さんは決してハンバーグ定食などというメニューを頼まない。サムライはお肉を食べな~いのだ。だって、江戸時代にはそんなものないもの。ということで、彼らが撮影中に食べることができるメニューは、鮨、うどん、蕎麦、てんぷらなどに限られてしまう。ところが、メニューにバリエーションは乏しく、選択肢が少ない。これでは彼らもお手上げだ。

   もっとバリエーションあるメニューだったら……。深夜に及ぶ撮影も乗り切れるぐらいの美味しいメニューだったら……。これはどのテレビ局、撮影所の社食もドングリの背比べ。充実社食紹介の企画を考えた人も、己の職場への不満メッセージとして作っているのかも。食事は体と心の基礎作り。いつかこのメッセージ、届くことを願っている。

モジョっこ

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