2024年 4月 17日 (水)

「もう1回誘拐して」の怜南に涙MAX 最終回ダメ押しの泣きっぱなし

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<Mother (日テレ系水曜>「Mother」が終わった。確かな愛を感じられる結末でよかった。毎週号泣といっても過言でないくらいハマっていた。虐待を受けている教え子・怜南(芦田愛菜)を誘拐し、その母親になろうとする女教師・奈緒(松雪泰子)。実は彼女自身、母親に捨てられた過去をもっていた。荒唐無稽な話なのに、こんなに感情移入してしまうのはなぜだろう。一つ一つのエピソードが秀逸で説得力があるのだ。脚本、演出、女優陣、まさに三位一体の賜物にちがいない。

それぞれの母親がそれぞれ悲しい

   胸に残るシーンはいくつもある。辛いことを忘れるために怜南が綴っていた「すきなものノート」。そこに書かれていたのは、彼女が幸せだったころの記憶の断片だ。夜な夜な郵便ポストの周りをうろついていた理由が、自分を「赤ちゃんポスト」に入れてほしかったからだったなんて……。初回から心を鷲づかみにされてしまった。

   わが子を奪い返しにきた虐待の母に、「怜南はもういないの。天国に行ったんだよ」と決別を告げる娘。やがて響く地鳴りのような慟哭。子供がこんな声で泣くのを、かつて聞いたことがない。

   逮捕されてしまうが、執行猶予がつき自宅に戻った奈緒。携帯電話の電源を入れると、連なる非通知の着信履歴。はたしてそれは怜南から――。養護施設で元気に暮らしていること、楽しい様子を一生懸命話す怜南の顔が突然ゆがんで、「お母さん、いつ迎えにくるの」。トドメが「もう1回、誘拐して」

   参った。ここが私にとっての泣きのMAX。

   奈緒を軸として、ドラマにはさまざまな母親像が登場する。もちろん虐待の母のストーリーもきちっと描いている。いい母親になろうと努力していたのに、次第に娘がうとましくなっていき、「お母さん助けて」の叫びについに顔をそむけてしまう。その行為は鬼畜だが、彼女の疎外感、子育ての孤独はひしひしと伝わってきた。

最後の「12年後」いらなかったかも

   高畑淳子扮する養母にも心ひかれた。自分の娘と分け隔てなく必死に育ててきたのに、笑顔を見せてくれない奈緒。切なかったろうな。今回の事件をきっかけに、新たな関係を築けるようになるのだが、この人がどうして人の子をあずかって育てようと思ったのかすごく気になる。スピンオフで見たいくらい。

   最終回、生みの母(田中裕子)が奈緒を捨て、殺人罪で15年も服役することとなった秘密を暗示させるワンシーン。それだけで、彼女の30年の月日が走馬灯のように浮かんできた。

   母が好きだった小鳥、渡り鳥の研究に没頭していた奈緒、そして鳥かごを携えて施設へ帰っていく怜南。3人の絆がはっきり見える。だからこそ、最後の最後に見せた12年後はいらなかったかも。怜南の後姿の映像があまりにも鮮やかだっただけに、ちょっとそう思った。

   それにしても、「光とともに」「ハケンの品格」「斎藤さん」「ホタルノヒカリ」を生んだこの時間枠。冬ドラマの「曲げられない女」もダントツ面白かったし、女性必見はいまや月9ではなく水10かも。

ツキノ・ワグマ

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