2024年 4月 20日 (土)

技術あるのに銀行貸してくれない!アジアマネーに活路求める中小企業

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   銀行からカネが借りられないけどカネがほしいとき、ベンチャー企業はどうすればいいだろうか。誰でも真っ先に思いつくのはベンチャーキャピタルだろう。クローズアップ現代が取り上げた横浜市の半導体関連ベンチャー会社Aも、ベンチャーキャピタルBに投資を求めてやってきた。

   「次世代の高精密な設備投資もやっていかないと…」と、A社長は技術開発のための投資を要望。しかし、Bの返事は芳しいものではない。といって、必ずしもAを評価してないわけでもないようだ。BはこれまでにもAに投資してきた。ひょっとしたら、投資したくても、そもそも元手が乏しいのかもしれない。

   「本当は日本の投資家からお金を入れたい。日本はお金がたくさんあるはず。金融資産1400兆円はどこにいってるんだ」とB社長は嘆く。

台湾に資金集めツアー

   番組が紹介するところの統計的に見ても、06年度には3000億円近かったベンチャーキャピタルの国内投資額が、09年度はなんと1/4近くまで落ち込んだそうな。日本の投資マネーは低リスクの国債などにいって、ベンチャー投資などには回ってきてないようなんだとか。

   ではどこからカネを持ってくればよいのか。答えはやはりアジア、アジアなんである。A社長はBが音頭をとった台湾資金集めツアーに参加した。ベンチャー20数社が参加して、現地で商談会などを開く。

   台湾というところは、ハイテク産業への理解が深く、海外企業でも技術が認められればカネを出してくれる土壌があるという。商談を終えたA社長は「技術をわかってくれ、話も進むので、こちらもうれしい」とほくほく顔だ。

   ハイテク製品製造装置開発ベンチャーC社は、台湾の株式市場への上場を目指している。「いまのウチには、台湾での上場がメリットが大きい」とC社長。製品はアジア企業からの引き合いが多いという。

「基本的にビジネスなので、市場のあるところでビジネスをする。とくに日本でなければならないことはない」

   リーマン以後のアジア経済の堅調さや、日本企業がアジア市場に活路を見いだすといった話題は、これまでクローズアップ現代でもずいぶん取り上げられてきたが、アジアでのビジネス機会に加え、金融もアジアが強いとなれば、日本経済というドーナツの中心はますます広がっていきそうだ。

*NHKクローズアップ現代(2010年6月29日放送「急成長 アジアマネーを取り込め」)

ボンド柳生

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