2024年 4月 25日 (木)

12年連続3万人超…自殺の実態浮かび上がらせた2つの調査

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   12年連続で毎年3万人を超える人が自らの命を断っている異常な事態。これまで語られなかった自殺の実態を浮かび上がらせる2つの調査を番組が取り上げた。

   1つは、これまで公にされたことがなかった警察の自殺データ。もう1つは、NPO法人自殺対策支援センターライフリンクが自殺者の遺族に丹念に聞き取り調査して、自殺にいたるまでの経過を分析したデータ。

   これらのデータをもとに、リスクの高い人を探し出し、助かる命を救済する対処療法的な活動も自治体で始まった。ただ、切り札になるかというと……

初めて公開された警察データ

   警察が保管する自殺に関する資料を詳細に分析したデータは、今年3月末に公表された。

   自殺を職業別、年代別、家族状況、地域差、さらに自殺が多い曜日、日付などを分析したデータだ。それによると、04年~08年の5年間の曜日別平均自殺者数は月曜日が最も多く92.8人、最も少ない土曜日の70.7人に比べ22人も差があった。

   1日当たりの平均自殺者数は82.1人だったが、日付別では多い順に3月1日138人、4月1日121人、6月1日119人、5月31日116人、11月1日と9月1日114人、3月31日110人と、月末の31日と翌1日に集中していることが分かった。

   地域差を08年の東京23区で見ると、「主婦」の自殺者は多い順に練馬22人、江戸川14人、足立・江東・葛飾各13人。「失業者」では足立19人、葛飾9人、江東・江戸川各8人。「20代女性」では新宿17人、練馬11人、杉並10人、豊島8人となっている。

   月曜日と月末月初に集中していることについて、働く人のメンタルヘルスに詳しい田中克俊医師は、「自殺する方のなかには真面目で律儀な方も多くて、ひと区切りつけるまでと頑張って、弱ったというところで亡くなられる」と分析している。

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