【感涙戦評】空振り…暴投で悲運の失点、屈指の好投手 広陵・有原

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8/12 第2試合▽2回戦▽広陵 0-1 聖光学院
広|000 000 000|0
聖|000 000 10X|1

    今大会屈指のエース有原を擁する広陵は、春の選抜大会でベスト4まで勝ち進んだこともあって、優勝候補の一つに挙げられていた。これに対し、聖光学院は挑戦者という位置付けだったが、実は4年連続の代表である。この忘れがちな実績があって、大魚を仕留めることができた。おそらく大会有数の好試合になることだろう。

    両校エースの投げ合いは対照的な内容だった。有原は無駄のない投球で、余裕十分。走者を出すと、持ち前の145キロを超える速球で抑え込んだ。球数も少なく、安心感を与えるものだった。一方の聖光学院の歳内(さいうち)は全力で立ち向かい、必死の形相で、フォークボールを、カウント稼ぎ・勝負球と駆使した。実に140球を超える力投だった。

基本プレーの差が明暗を分けた

    勝敗は7回裏に分かれた。聖光学院は2安打にヒットエンドランを絡めて2死一、三塁。7番星はカウント2-3から低めのワンバウンドを空振りしたのだが、投球は捕手を超えて暴投となり、三塁走者の遠藤雅が貴重な1点を印した。広陵にとっては不運な失点だった。しかし、捕手が体で防御にいかずミットだけで捕りにいくという、基本の捕球姿勢をしなかったことを忘れてはならない。

    広陵は6回に先制の好機があった。2死一、二塁から4番丸子が中前に安打。二塁走者の新谷は本塁を突いたが、中堅手からの返球でタッチアウトとなった。聖光学院の中堅根本は基本通りワンバウンドで正確な送球をした。きっちりとしたプレーで、振り返れば基本プレーの差が勝負どころで明暗を分けたといえる。

    殊勲はもちろん歳内である。まだ2年生。夏の予選からエースナンバーを付けた。監督も驚く急成長で、一躍「注目の投手」に躍り出た感じがする。

菅谷 齊


菅谷 齊(すがや・ひとし)プロフィール
1943年、東京生まれ。法政大学卒。法政二高硬式野球部時代に甲子園で夏春連覇(1960,61年)を経験。共同通信社ではプロ、アマ野球、大リーグを主に担当。84年のロサンゼルス五輪特派員。プロ野球記者クラブ、野球殿堂入り選考の代表幹事を務める。野球技術書など著書多数。現在、日本記者クラブ会員(会報委員会委員)。

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