2024年 4月 25日 (木)

ビル・マーレイのゾンビ変装に拍手!思いっきり笑えます

(c)2009 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC ALL RIGHTS RESERVED.
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ゾンビランド>謎の新型ウイルスの爆発的流行により、いまや人類のほとんどはゾンビと化していた。アメリカではウイルス感染した牛で作ったハンバーガーから人間に蔓延。気弱な童貞青年コロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)は胃弱でハンバーガーが食べられなかっただけでなく、いつも家に引きこもっていたこともあって、幸いにも感染を免れていた。

   彼は「人を見つけたら食べずにはいられない」というゾンビの襲撃に散弾銃で応戦しながら、両親の住むオハイオ州コロンバスへと向かう。旅の途中、ゾンビを憎んでやまない自称ゾンビハンターのタラハシー(ウディ・ハレルソン)、詐欺師の美人姉妹ウィチタ(エマ・ストーン)とリトルロック(アビゲイル・ブレスリン)と出会い、一行はゾンビのいない土地を求めて西海岸へ。はたして彼らはゾンビから逃れ自由を手に入れられるのか。

あっけない最後にちょっと物足りなさ

   「ゾンビ映画全米歴代興行収入第1位」という記録を打ち立てた映画だが、ホラーではない。コメディ、アクション、ラブ、ロードムービーなどいろんな要素が合わさった、遊園地のアトラクションのようなにぎやかな作品だ。

   ゾンビたちが「走れるゾンビ」なのもおもしろい。半分朽ちた肉体でもなんのその、陸上選手さながらのフォームとスピードで猛突進してくるゾンビたち。血まみれ全力疾走のゾンビの姿はグロテスクだが、見慣れてしまうと滑稽さに笑いがこみあげてくる。ゾンビなのに、銃であっさり仕留められてしまう設定もノーテンキでよい。

   おおいに笑えるのは中盤だ。ビバリーヒルズに着いた一行は、タラハシーの提案でハリウッドスターが多く住む高級住宅街へ。彼が昔から熱烈なファンだった『ゴースト・バスターズ』のビル・マーレイの豪邸に忍び込む。そこにはゾンビに襲われないためにゾンビに変装した本物のビル・マーレイが!(ビル自身が本人役を演じていている)。ここからがこの作品いちばんの笑いどころで、中身は観てのお楽しみなのだが、ビルには最後にとんでもないオチが待っている。ベテラン俳優の迫真の演技に、「よくぞビル・マーレイを起用してくれました!」と思わず拍手。劇場内もこのくだりは終始笑いに包まれていた。

   『ゴースト・バスターズ』はもちろん、『タイタニック』や『アナコンダ』などのオマージュ・シーンが小ネタ的に散りばめられていて、アメリカ映画好きにはハマるツボが多いだろう。日本人にはなじみの薄いアメリカネタもちょこちょこ出てくるのだが、タラハシーが探し続けている「トゥインキー」は、アメリカではポピュラーなスポンジ生地の甘いお菓子だということを知っていると、ギャグの意味が分かってくる。

   テンポよい展開で、ラストまであっという間だったが、最後はあっけない幕切れでちょっともの足りない。もう少しラストシーンに凝ってほしかったな。続編の製作がすでに決まっているそうなので(しかも3Dで)、次回はそこに期待したい。

オススメ度:☆☆☆

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