【感涙戦評】延長12回、絶妙の走塁で勝利を呼び込む 仙台育英

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8/15 第3試合▽2回戦▽仙台育英 10-7 延岡学園
仙|150 010 000 003|10
延|304 000 000 000|7

    笑顔の絶えない仙台育英は、それでいて気迫を前面に出してプレーした。7-7の延長12回、その仙台育英に幸運が訪れた。

    先頭木村の一打が一塁ベースに当たった(代走山本)。これをきっかけに1死一、三塁とする。ここで三塁走者の山本が絶妙な走塁をした。高田の遊ゴロで一度は飛び出し、急いで帰塁、セーフとしたのだ。瞬時の選択で本塁突入を無理と判断したのかも知れない。本来なら併殺を避けるため本塁突入もあったが、フェイントなら実に巧妙な走塁だ。野手選択で満塁となったところで日野の中前2点打と佐々木の左犠飛が出て3点を奪った。

    決勝打の日野の打球は浅い守備を敷いていた遊撃手の右を抜けたが、これは仕方ない。力投の坂元も力尽きた感じだった。

    それまでは、前半に点を取り合った。3回まで逆転、再逆転で、両チーム併せて15安打、延岡学園が7点、仙台育英は6点と乱戦の様相だった。

後半は両投手の力投で緊迫の展開

    後半は回を増すごとに緊迫した雰囲気に包まれた。2度目のマウンドとなった坂元、田中の両投手が力投したからだ。坂元は低めに変化球を集めて投球に緩急を付けた。毎回のように走者を出したが決定打を許さない。田中も4回途中から6連続三振を奪うなど計12の三振を取った。宮城県大会では脱水症状で倒れたが、速球、スライダー、フォークボールをいいコースに決めた。

    両チームの気迫溢れる守りも緊迫感を高めた一因である。

    仙台育英は窮地に追い込まれた場面でも、テーマの「笑顔」を絶やさず全力を出し切り、延岡学園も2試合、延長戦を戦った。口蹄疫騒動で思い通りの練習が出来なかっただろうに、大健闘である。

岡田 忠


岡田 忠(おかだ・ちゅう)プロフィール
スポーツジャーナリスト。1936年広島県生まれ。立命館大学卒。朝日新聞社東京本社編集委員を96年に退職して現職。高校・大学では野球部に所属し投手をつとめる。高校野球のテレビ解説経験も豊富。

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