2018年 7月 23日 (月)

【感涙戦評】仙台育英の奇策をはね返した興南の強さ

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8/17 第4試合▽3回戦▽仙台育英 1-4 興南
仙|010 000 000|1
興|211 000 00X|4

    プレーボールが始まる前から駆け引きが始まっていた。先発メンバーを見ると、仙台育英は左腕のエース木村を一塁に回し、いつもはリリーフの右腕田中を先発に起用。しばらく田中でかわし、勝機をつかんだところで木村を投入という作戦である。それだけ興南の強さを恐れたと思える。このような策はつまずくと取り返しがつかなくなるものだが、その悪い例にはまってしまった。

    興南はそんな奇策などものともしなかった。先制攻撃の鮮やかさは見事そのものだった。1回裏、先頭国吉の安打と犠打で得点圏に走者を進め、すかさず我如古が右前に先制タイムリー。続く真栄平とのヒットエンドランが決まって、さらに一、三塁。銘苅が中犠飛して加点した。速球に力のある田中は自分のペースをつかむ前に打ち込まれた格好で、たった4球で先取点を取られた。興南は2回にも四球を足場に国吉が適時打。3回は捕逸で4点目を挙げた。

投手起用に失敗した仙台育英

    投げる興南のエース島袋は上々の出だしだった。2回に三瓶に中超え本塁打を浴びたものの、相変わらずスピード豊かな直球で三振を取った。最大の見せ場は7回。いきなり日野に二塁打され、さらに2四球で2死満塁のピンチに立った。ここは佐々木を中飛に打ち取った。速球の制球が乱れたとみるや、残る2イニングは変化球を軸にした投球に組み立てを変え、打者6人を簡単に抑えた。

    仙台育英の木村は4回1死一、二塁の場面でリリーフ。後続を連続三振に仕留め、それ以後も力の投球で抑え切った。しかし、時すでに遅しで、投手起用が失敗したと認めざるをえない結果となった。一本勝負はベストメンバーで向かうべきだという教訓のような一戦だった。

菅谷 齊


菅谷 齊(すがや・ひとし)プロフィール
1943年、東京生まれ。法政大学卒。法政二高硬式野球部時代に甲子園で夏春連覇(1960,61年)を経験。共同通信社ではプロ、アマ野球、大リーグを主に担当。84年のロサンゼルス五輪特派員。プロ野球記者クラブ、野球殿堂入り選考の代表幹事を務める。野球技術書など著書多数。現在、日本記者クラブ会員(会報委員会委員)。

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