他の乗客が視界に入らない高速バス「究極の個室座席」
2010.08.19 13:33
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安くて便利だが、座席が狭い、腰が痛くなる、疲れるーーといわていた高速バスのイメージが変わるらしい。「体が痛くない」「寝心地が良かった」と利用した人たちは言う。ただ、料金はちょっと高い。
東京・大阪平日9800円と料金高め
「究極のバス」を作ったのは、ピンクの車体で知られるウイラートラベル。外観は変わらないが、秘密は座席にあった。「コクーン(繭)」と名付けたように、座席が一つひとつ独立していて、乗客同士も隔離された感じで座る。立って見渡しても、乗客の姿は見えない。
レポートの高木千晴は「宇宙船みたい」と言う。まさにSF的だ。座席が進行方向に向かって斜めに配置されているため、足を伸ばして座れる。
「私は身長164センチですが、まだまだ余裕があります」
脱いだクツを置くスペースもあり、鏡も付いている。正面には液晶画面があって、映画やゲームも楽しめる。
製造コストは普通座席の4倍、開発に3年かかったという。すべて利用客の声からの発案で、これまでにも寝顔を見られない蛇腹式の覆い、女性専用の花柄のシート、カーテンの仕切り、大きなトイレを作ってきた。
7月から運行を開始した「コクーン」は、東京・大阪平日で9800円と、最安料金の3倍だが、お盆休みは満席だったそうだ。
高木が1人でカメラを持って大阪まで乗り込むことになった。ゲームをしたり、飲み物を飲んだり、あくびをしたり、映画を見たりする高木が映っている。8時間後、大阪に到着して「疲れてないです。顔疲れてないですよね」とカメラの向かって話す
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト