押尾裁判の「不可解」 医師見解真っ二つの「なぜ」

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   東京地裁で連日にわたって行われている押尾学被告(32)の裁判員裁判。

   13日は弁護側の証人とし医師が出廷し、『保護責任者遺棄致死』か『保護責任者遺棄』かのポイントになる注目の証言を行った。

救命確率「30~40%」?「100%近く?」

   その中で医師は、急性薬物中毒で死亡した女性(当時30)について「女性のMDMAの血中濃度が致死量を超えていたという前提ですが、心肺停止し、心室細動すら起きていない場合は救命の可能性はゼロです」とし、「心肺停止前に搬送されていたとしても救命確率は30~40%だ」と証言した。

なぜですか?

   先に検察側の証人として出廷した医師の証言、「早い段階で病院に搬送していれば100%近く助かった」とは真っ向から対立する証言となった。

   この相反する医師の証言は裁判にどのような影響を及ぼすのか?

   元東京地検検事の若狭勝弁護士は、30~40%の確率でも『致死』と認められれば、他の裁判に及ぼす影響は大きいと次のように指摘する。

   「裁判員裁判でない、これまでの裁判実務・判例では『致死』の責任を認めるためには、8~9割は助かったという可能性が認められないと『致死』まで有罪にすることはできなかった。これを裁判員裁判でどうとらえるかが大きなポイントになり、場合によっては今後の保護責任者遺棄致死で有罪にできるかどうか影響を与える」

   救命の確率40%でも『致死』の因果関係があるとするかどうか、難しい判断が裁判員たちに課せられたわけだが、司会の加藤浩次は「同じ医師がこれだけ意見が違うのはなぜですか?」と疑問を。

   これに精神科医の香山リカが「MDMAの急性中毒はそれほど多いものでないので、データとしてもまとまったものを医師それぞれが持っていないのでは。弁護側の医師はMDMAの特性を考えたうえで主張していると思う」と。

   裁判は、論告求刑が行われた後、16日には裁判員たちを含めた非公開の評議を経て、17日に判決が出される。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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