2024年 4月 25日 (木)

尖閣衝突ビデオ公開で中国人船長逮捕の正当性主張すべき

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   尖閣諸島沖での違法操業で中国船の船長が逮捕、拘留延長となったことで、中国側の反発が強まっている。北京では反日のデモが行われ、杭州の日本人学校にはレンガが投げ込まれた。

   中国政府も連日厳しい日本批判を表明して、閣僚級の交流ストップに続いて、1万人のツアーがキャンセル。上海を訪れるはずの高校生1000人のツアーも取りやめ。SMAPの上海公演のチケットも販売停止になった。

   一方で、秋葉原には相変わらず大勢の中国人観光客。ただ、箱根まで足を伸ばしてみると、「中国人のバスがピタッとこないね」。ホテル関係者は「痛いね」という。1万人ツアーでは、4月の下見だけで200人が来たというのだからすごい。

   北京の青木俊憲のレポートでは、「小泉時代の反日デモとは違う。ごく一部の人たち。また、政府も抑えに回っているフシがある」という。

   中国経済の伸びと日本政府のビザの要件緩和で、発給ビザの数はこの1年に2.5倍(7月で16万5000人)になった。旅行者が落とす金も1人あたり13万6000円でトップ。4月から7月で503億円になるという。この事件でそんな中国人観光客ブームに冷や水を浴びせられたのは明らかだ。

   外交上も国連総会での日中首脳の接触なしという異例の事態は避けられず、中国に展開している日本企業にとっても不安の日々が続くことになる。

体当たりする悪質さ

   中国側は領土問題だから国内向けにも声高にいわざるを得ない面があるのだろうが、日本側にしてみれば、「司法は独立」という常識が通じない相手だけに、スパッとした解決策はみつからない。

   大沢孝征(弁護士)「検察は証拠があるかぎり粛々と手続きを行わないといけない。司法は行政とも外交とも独立ですから。しかし中国側からみると、裁判権の行使を認めることは、尖閣諸島の主権を認めることになるから、これは絶対に認めるわけにはいかない。それでこれだけ過激になっている」

   若一光司(作家)「これまでも漁船問題はあったが、日本側は大目に見ていた。ただ 今回はぶつかってくるとか悪質だったから逮捕にいたったわけで、そのビデオは裁判のときに出すといっているが、そうではなくて、中国に対しても国際社会に対しても、こういう実態があったのだからと出すべきだと思う」

   赤江珠緒キャスター「日本の正当性をメッセージとして伝えるべきだということですね」

   何があったかを見せるのがいちばん早い。だが、そうなると今度は司法の独立がカベになって、政府が出せといって通るものかどうか。こっそり「You Tube」 で流すってわけにもいかないし、困ったことだね。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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