魅力!富司純子「大人の自信に満ち口がへらない婆ぁ」

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「てっぱん 第1回、第2回」(NHK)2010年9月27日、28日8時~

   高視聴率ドラマ「ゲゲゲの女房」の後番組はさぞやりにくかろうが、1、2回を見る限り、以前のどうしようもなかった大坂制作に比べると全般的にいい。1に音楽(葉加瀬太郎)がいい。2に主人公・村上あかり役の瀧本美織がいい。3に祖母・田中初音役の富司純子と語りの中村玉緒の両婆がいい。脚本は手だれの寺田敏雄。

   風光明媚な尾道の、鉄工所を経営する錠(遠藤憲一)と真知子(安田成美)夫婦の娘・あかりが、港でトランペットを海に捨てようとした初老の女、初音と出会うところから始まる。あかりは3人兄妹の末っ子だと思っていたが養女で、鉄工所の従業員で17年前に亡くなった千春の遺児だったことがこの夜にバレる。千春は初音の娘。

   尾道弁でトントンと運ぶ物語が快適だ。まだ、たった2回しか見ていないので、そのうち低落傾向になる可能性もあるが、出だしは○。何故なら、初音の描き方である。テレビ小説に出てくる67歳の祖母は、必ず、訳知りで優しくて、物静かで、家族を温かく見守るという、吐きそうになるほどワンパターンの人物が多かった。

   それは現実不認識の最たるものだ。今時の60代女性は小金もちで、好奇心旺盛な活動的婆ぁが多い。口も達者で若い者の言いなりになんかならない。初音も口がへらない。姿勢がよくスーツをピシッと着こなして垢抜けている。自立した大人の自信に満ち、高齢=弱者ではない。物わかりのいい年寄りになっていかないようにしてくれ。

(黄蘭)

採点:1.5
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