竹内結子の初刑事「語るに落ちるズッコケ捜査とよくある犯人」

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「ストロベリーナイト」(フジテレビ)2010年11月13日21時~

   竹内結子の初刑事ものだそうで、フジの力瘤が入っていた。土曜の夜9時には、長い間定着している「土ワイ」ことテレビ朝日の「土曜ワイド劇場」が裏にあり、日本テレビでも人気の前田敦子がロボットになる「Q10」が話題を呼んでいるのに、わざわざ同時間帯にサスペンスものをぶつけてきたからである。原作(誉田哲也)。
   前半はぐいぐい引っ張った。警視庁捜査1課殺人班の主任刑事・姫川玲子(竹内結子)が独特の鋭い勘で、猟奇的な連続殺人事件を捜査する話だ。天敵のベテラン刑事や、セクハラすれすれの意地悪上司など、男社会の警察内部と闘いながら、外では見合いを勧める母親とも対立、仕事のできる女の厳しさを一応は描いている。
   ところが、肝心の事件解決の後半になってズッコケた。ネット時代が生んだ殺人ゲームの主催者があけてびっくり、エリートのキャリアであり、父親が元警察官だった玲子の部下の警部補(林達郎)だった! よくある予想外の犯人を狙ったに違いないのだが説得力はゼロだ。何故なら、生贄儀式の殺人の論理が、いかにも机の上で考えたような破綻した屁理屈で、狂気のエリートとはとんでもない、ただのバカとしか描かれていない。勘が鋭いはずの玲子も、一番身近にいた部下に疑念を抱かなかったとは、語るに落ちるのだ。
   ネット時代に生きるオタクの非人間ぶりといっても、犯罪は人間が起こすもの。人物の内面の造形なくして説得力はあり得ない。

(黄蘭)

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