NHK「イタリア尽くし」至福の時間―これなら受信料払うぞ

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「イタリア映画の都 チネチッタの軌跡」(BSハイビジョン)2011年1月8日13時30分~

   正月からハイビジョンは憑き物がついたようにイタリアだらけである。これは再放送番組だがイタリア尽くしの一環で、かの有名なチネチッタ撮影所を映画監督の井筒和幸が訪ねるドキュメントだ。井筒はフェデリコ・フェリーニの「道」にぞっこんで、大道芸人一行がたどった野辺の道や、印象的だったラストの海岸などロケ地を巡るとともに、チネチッタ撮影所の中にある映画学校の学生たちと語り合ったり、自作の「パッチギ!」を見てもらったりする。
   筆者も巨匠、フェリーニやヴィットリオ・デ・シーカや耽美主義のルキノ・ヴィスコンティら、イタリア映画の黄金時代の作品は遍く見ているので、チネチッタのルポには大いに興味があった。少し頭の足りない大道芸人を演じたジュリエッタ・マシーナの哀切とニーノ・ロータの大ヒット曲。これぞ映画音楽の最高峰だ。高橋大輔が先期のフィギュアスケート伴奏曲に選んだのは目が高い!
   ボス(首相)のロリータ趣味や経済の低迷などで、先進国の中でイタリアはイマイチ2流国のように考えられているが、現地に行ってみればイタリアがどんなに凄い国か見直す。ゲーテがあこがれただけのことはある、国中が美術館のようなとんでもない先進国である。NHKがイタリア尽くしを企画したのは全く正しい。しかも、ハイビジョンでたっぷり時間を取って、映画もやり、今の探訪もやり、視聴者に至福の時間を提供してくれる。これなら受信料払うぞ。

(黄蘭)

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