こういうのが見たかった!金かけ役者も揃えた本当の大河ドラマ

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「大聖堂 第1回」(BSハイビジョン)2011年2月5日22時~

   「ダークエイジ・ロマン」と銘打って早くからNHKが力を入れて宣伝していたスペクタクル海外歴史大河ドラマだ。「刑事コロンボ」の昔からNHKの海外番組調達班には目利きがいて、いいものを提供してくれる。当作品も期待にたがわぬ物凄さで、ブダペスト郊外に巨大なセット用の町まで作り、その金をかけた結果はちゃんと出ている。暗黒時代、中世イングランドのキングスブリッジの町が舞台で、昔、胸をときめかせて読んだ英文学の映像版みたいだ。
   石工のトム一家と、貴族側、聖職者側を同時進行で描き、複雑な人間模様と陰謀渦巻く事件や戦闘の連続で息もつかせない。貧しい庶民はお産の時まで野宿同様に森の中で産まねばならないなど、リアリズムで押してゆく正統派の作り方である。1回目ではトムの末子(産褥で妻が死に、乳がなくて育てられず置き去りにするが、他人に拾われる)と、同じ日に生まれた貴族の子とが、成人して多分関わってくるだろうと予測される興味津々の導入部である。
   トムになるルーファス・シーウェルが眼光鋭い才能豊かな建築職人を演じ、筆者ご贔屓の、数々のハリウッド映画の名脇役、ドナルド・サザーランドと強面のイアン・マクシェーンが夫々伯爵と副司教になっているのも楽しみ。大金を遣った意欲作がたった8回で終わるのは残念だが、お子様ランチのような日本版大河「江」の薄っぺらさと比べてどちらが見たいか。勿論「大聖堂」に決まっている。

(黄蘭)

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