「納骨ビル」で墓も葬儀も寺離れ…お布施が入ってこない!

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   突然ですが、全国各地に「お寺」はいくつあるでしょう? クローズアップ現代によると、正解は7万6000で、その数はコンビニの2倍だそうだ。そして、このご時世、寺も檀家減少などの「寺離れ」(番組のキャプションより)に悩まされている。ある調査では60%の寺が20年後には運営が厳しいか、維持不能になると回答したという。

戒名無料、葬儀3割引、永代使用料80万円

   寺の経営において、重要な役割をはたしているのが「墓」だ。なんとなれば、墓があることで、毎年、墓の管理料を徴収したり、檀家の親族、葬儀や法事でお布施をいただける。

   ところが最近は、寺経営の生命線とも言える墓を、新手の霊園や納骨堂に引っ越すという不信心な客が増えてるんだそうな。そうした霊園や納骨堂は一見、実質的に葬儀関連企業などが仕切ってるように見えるかもしれないが、法律の関係上、寺などの宗教法人が「経営」し、葬儀会社がバックアップするカタチを取っているという。

   番組は愛知県名古屋市を訪れた。大手葬儀会社の支店が入居するビルの2階には、その会社が運営(協力)する最新の納骨堂がある。お墓の購入者がカードキーで認証すると、立体駐車場でクルマが出てくるように、個々の墓が現れ出てくる仕組みだ。現在、4000もの墓が収容されているという。

   このビルは名古屋の中心部にあり、交通アクセスがよいとあって、遠くの実家などから墓を引っ越してくる人が多く、墓の売上は3年で20億円超に上るという。永代使用料は80万円(年間の管理費は別)で、墓の購入者には、葬儀代が3割引、戒名無料といった葬儀上の特典が得られる。

周辺墓地は虫食い状態

   納骨堂の周辺では、実際に納骨堂に墓が流出して、墓地が一部虫喰い状態になった寺もあり、地元の仏教界に大きな波紋が広がっているそうだ。一部では、納骨堂に反発する声もあがっているという。ハタから見てると、なんだか地元の商店VS全国チェーンの大型スーパーといった雰囲気である。

   この葬儀会社の社長は「顧客ニーズに基づく商品」を提供していると言う。「私は消費者に喜んでもらえることはすべて善だと思っているが、仏教側は違う。自分たちのいまの体制、生活を守ることが大事ですから」と、地元の言い分は歯牙にもかけない様子であった。

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2011年3月1日放送「岐路に立つお寺から問われる宗教の役割~」)
文   ボンド柳生
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