国谷裕子もやつれる震災報道―被災レポートでわかった「為す術なし」

印刷

「クローズアップ現代 拡大版」(NHK)2011年3月21日20時~

   国谷裕子がやつれた。頬がコケ、顔色も悪い。歳をとったのかもしれないが、連日の取材が大変なのだろう。釜石市の災害アドバイザーをしている片田群馬大大学院教授と解説委員を相手に、長時間の被災レポートである。プロの災害アドバイザーがシミュレーションでも予想できなかった<想定を超えた大津波>だったとある。
   ハザードマップも作り、その中で避難場所としていた建物にさえ大津波がやってきた。51歳の女性は2階天井のスレスレのところまで水が上がってきて、体は水に浮いたままカーテンレールに掴まり辛うじて上向きで息が出来たとか。正に九死に一生の体験者である。恐ろしかっただろう。子供たちは避難訓練の賜で高台に逃げられた。
   備えあれば憂いなしというが、今回は備えていても憂いだらけだ。世界に冠たる大防波堤を建設していても、あの真っ黒い蟲の大群のような大津波には呆気なく蹂躙された。この上どうすればいいのか災害アドバイザーもなすすべなしだ、ということだけがわかった。
   筆者はあるメディアに災害映像の繰り返し放映がPTSDをもたらさないかと、暗に放送をやめろ的な取材をされたが、少なくとも当番組は冷静で悲劇を煽るような映像はなかった。
   毎日新聞最終面の「東日本大震災 被災地の状況」という連日の地図入り紙面は今回の災害報道で紙媒体ピカ一の白眉記事だが、さて放送界での白眉はどこだろうか、まだまだ注視していきたい。

(黄蘭)

採点:1
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

お知らせ

注目情報PR
追悼
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中