原発汚染パニック寸前!混乱広がる被害エリア

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   東京電力・福島第一原子力発電所の原発事故は発生から10数日たった今も押さえ込めるのかどうかも見えず、長期化の様相を呈している。福島県内だけではなく、周辺地域にも広がりはじめている被害現場をレポートした。

野菜出荷停止で1日2000万円の損害

   国谷裕子キャスターはこう話し始めた。

「今回の原発事故では高濃度の放射性物質が空中に散布され、それが風に乗って遠く離れた町や村にも舞い降りたと考えられています。汚染の範囲は避難や屋内退避の対象になっていない半径30キロ圏外の市町村の他に、先日は東京・葛飾区の金町浄水場でも通常値の倍以上の放射性物質が計測されました。私たちが今まで経験したことがない異常事態にどう対処していけばよいのでしょうか」

   屋内退避の域外となっている福島県飯舘村でも簡易水道から通常値の1600倍ものセシウム137が検出された。国谷は「この数値をどう理解すればいいのでしょうか」と慈恵医科大学准教授・浦島充佳に聞く。

   「たしかに数値的には異常に高いレベルにあります。でも、こうした例は他にもあるかもしれないし、そのためには測定のポイントもっと増やす必要がありますね」と浦島は指摘し、「水の問題では妊娠中のお母さんが水を飲んだらどうなるのか。あるいは、授乳中の母乳は大丈夫なのかと不安視する声もありますが、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故でも、周辺にはたくさんの妊娠中の女性がいましたが、事故後、奇形が生まれたとか甲状腺ガンにかかったという報告はほとんどありませんでした。安心して下さい」

   農産物の汚染では、千葉県旭市の農協が安全が確認されるまで全ての農家に農作物出荷をやめるように要請している様子を伝え、その被害額は1日2000万円にも達するという。

200人のスタッフが17人になった病院

   医療現場も混乱していると、福島県南相馬市の大町病院に勤務する看護師の手記を紹介した。

「次々とスタッフが消えていく。なかにはゴメンネと言って去った同僚もいた。約200人いたスタッフが今では17人。私一人で33人の患者さんのケアをしている。毎日、数十回も階段を上り下りして、いつまで持つか」

   NHKの虫明秀樹記者は「ここ数日間で状況はガラリと変わっている。今こそ冷静な行動が求められている」と語り、浦島は「私たちがやるべきことは子供たちの安全を守ることです。そして、ネガティブ思考をしないこと。誰かがパニックに陥れば、パニックの連鎖が始まります。今回の原発事故でガン患者が急増するとは思えません。冷静な行動を」と結んだ。

NHKクローズアップ現代(2011年3月24日放送「原発事故 広がる波紋」)

ナオジン

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