ロケ中タレントに大騒ぎのケータイ撮影―ミーハーな自分恥ずかしくない!?

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   いま日本中で、そして世界を巻き込んで危機管理能力が問われ、声高に叫ばれている。誰だって批判はできる。体制に対し、なぜこれほどまでに危機管理ができていないか、メディアだけでなくSNSでも異論の大合唱。なかには、メディアの受け売りが伝言ゲームのようになり、最終的には異論が捻じれ、混乱状態に陥っているのも現状。危機管理のひとつ、それは自分の発言に責任を持つこと。岡目八目で人様のことは言える。果たして自分の危機管理能力はどうしているのだろうか。私もSNSを活用まではいかないが、その楽しさを享受している一人。だからこそ考えたい。

「ピピッ」のシャッター音で収録メチャクチャ

   誰もが意見を発信できる素晴らしいシステムであるにも関わらず、発言内容はたいていが悪口。相手や事象を称賛する言葉はなかなか見つからなくても、悪口や欠点だったら泉のごとく言葉が浮かんでくる。それが人間というものだろう。そして最もディスるのが簡単な対象、それが政府やメディア、芸能人、有名人だ。

   そんなことを考えていると、何度か一緒に仕事をした女性マネージャーのことを思い出す。大手芸能事務所で何人かのタレントを担当する彼女。某女性タレントと居酒屋取材のロケだった。取材を始めた途端、周りにいる客がケータイを手に写真を撮り始めた。その時、すかさず客との間に割って入り、写真を撮るのは止めてくれと一人一人に呼び掛けたのが彼女だった。

   手を大きく広げ、写真は取らないでください!と小さな声で、ただしものすごく睨みを利かせて相手を制した。読者の方もタレントの後ろでやじ馬の人たちがパシャパシャ写真を撮っている光景をテレビで見たことがあるだろう。あれは見ていて本当に見苦しい。しかもケータイの「ピピッ」というシャッター音は意外と大きく、編集時に確かめてみると見事に録音されてしまっている場合がある。番組によっては、大人数編成で、スイング中の撮影を止めさせるゴルフのキャディーさんの役割を果たすスタッフもいるが、予算の都合上やりくりできない番組はやむを得ずそのままだったりする。

   カメラを向ける人達の気持ちもわからなくはない。テレビやラジオの取材に居合わせることはなかなかない。すぐ目の前にいる芸能人に思わずシャッターを押してしまったんだろう。だけど、そこまでミーハーな自分が恥ずかしくないのかい。そんな写真を撮ったところで、せいぜい友達にメールで知らせるぐらい。興奮してメールを送信したところで、友人には臨場感が伝わりにくいだろうし…。「意外と背が低いんだね」程度の返信ではメールのリレーが長く続くとも思えない。現場に居合わせたことは幸運かもしれないが、撮影風景をケータイで撮るのはあまりにも下品だ。そのことに後で気づき、自己嫌悪にならないのだろうか。

制止するマネジャーに「何様のつもりだ」

   前回、ロケ中のスタッフの業務上必要な会話を不謹慎と批判したつぶやきを紹介した。そういうことをつぶやいている人は、撮影風景を無断で撮影するような人達なのだろうかと疑心暗鬼も生まれてくる。正義感から不謹慎と告発するのだろう。では、その正義はいかほどのものなのだろうか。危機管理能力をつぶやく前に、自分の危機管理能力や倫理が試されていると思うのだが。

   某女性マネージャーの撮影禁止を訴えた懸命な姿、それは一歩間違えると「何様のつもりだ」と反感を食らい、ネットを発端にタレントのイメージダウンにもなりかねない。だが、勝手に撮影された写真を使った加工写真や事実無根の話を未然に防ぐことにはなる。それもこれもタレントを守るため。そして会社を守るため。

   危機管理とは愛である。そう教えられた気がしたことを思い出した。

モジョっこ

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