2024年 4月 24日 (水)

「福島原発と呼ぶな」釈然としない福島県民―電力使ってるのは東京

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   未曾有の大震災とそれに伴う原発の深刻な事態をどう伝えるか。テレビに限ったことではない。新聞、週刊誌、インターネット、ラジオ、あらゆるメディアが自問自答しながら番組をつくり、ニュースを流している。日々のこうした絶え間ない報道を、伝えられる側はどう受け止めているのか。司会のみのもんたは、けさ(2011年4月26日)の「朝ズバ!」でふたつの声を紹介した。

東京電力福島第一原子力発電所

   一つは原発の呼び名のことだ。「福島の原発、と私、言いましたが、事務所の方にたくさん、いただきました。フクシマ、フクシマ、フクシマ、いいけれど、正確に東京電力原子力発電所をいれてほしい、なぜ、東京電力を省くんだ、といわれ、私もこういう仕事をしながら、複雑な気持ちになりました」

   事故発生から1か月以上たち、ついつい「福島原発」と略して呼び、そう表記する。正式には「東京電力福島第1原子力発電所」。確かに、この「東京電力」があるとないとでは印象が違う。福島原発の電力は東京はじめ首都圏に供給されているのに、まるで「福島県の、あるいは福島県のための原発」というような誤解を与えかねない。「フクシマ、フクシマ」と言われるたびに、釈然としない気持ちを抱く福島県民が少なからずいたに違いない。事務所へ届いた声はそうした県民の思いの表れだったのだろう。

   コメンテーターの杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)や三屋裕子(スポーツプロデューサー)もうなずいて聞いていた。

みのもんたに被災者電話「避難所の臭い」

   もう一つも厳しい指摘だった。「昨日(4月25日)、直接話したいことがあるとお電話をいただきました。なるべく直接出ないことにしているのですが、3回目ということなので出ました。『朝ズバ!』で大変克明に現地の模様を報道してくれている。でもね、テレビには臭いが伝わりませんよねと言われました。ああいう狭い避難所。換気もうまくいかない。夜は雨風を防ぐため窓を締める。朝、どういう臭いが漂っているか、と。なんとも言えませんでした」とみの。

   みのは「そういう現状こそ、政治家に体感してほしい」と結んだが、「現場第一」はジャーナリズムの原点。自戒を込めた言葉と聞きたい。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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