上川・貫地谷の捜査コンビ「相棒」向こうに回していい出来

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「遺留捜査 第1回 第2回」(テレビ朝日)2011年4月20日21時~

   大人気の「相棒」と同じ時間帯なので、「そうそうはいいものを作れまい」と眉に唾つけながら見たが、結構よくできているので驚く。流石はNHKの大作で鮮烈に登場したスター役者・上川隆也の主演作だ。刑事もので店張ってますと次々に送り出すテレ朝が、今度は事件の遺留品から謎を解く物語を作った。上川演じる糸村聡は「お前は遺留品だけ見てりゃいい」と刑事の佐野史郎らにいびられまくりながらも飄々とわが道をゆくマイペースの科学捜査係だ。
   第1回は軟派のピアニスト兼作曲家がアイスピックで作曲中に殺される話で、ピアニストを殺したのは男の嫉妬である。自分も音楽の才能があると自負しながら、ピアニストのスタッフとして鬱屈を抱えていた男が爆発する。現場に残っていたICレコーダーに録音されていた曲に違和感を持った糸村が加工ではないかと疑う。
   第2回は不幸せな子持ちの女が風俗店で死体で発見される話。家庭的に不幸だった姉妹と認知症の母親との不仕合せの連鎖ともいうべき事件で、死体がもっていたお御籤の半券を辿って解決する。1回、2回いずれも現代人の隣りに潜む人間心理の怖さ悲しさを描き出していて単純な勧善懲悪ではない。脚本(尾西兼一ら)がいい。
   ロケシーンのカメラが美しく、上川は無表情だがオーラがあり、同僚刑事の織田みゆき(貫地谷しほり)とのコンビも悪くない。また1つ楽しみなシリーズ(?)誕生である。

(黄蘭)

採点:1.5
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