長谷川博己の「鈴木先生」魅力的なのにテーマ奇をてらいすぎ

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<鈴木先生(テレビ東京系月曜よる10時)>2007年度の文化庁メディア芸術祭でマンガ部門優秀賞を受賞した「鈴木先生」が原作のドラマである。若くて平凡な教師が、クラスの問題を独自の理論によって解決していく。「セカンドバージン」で鈴木京香と不倫する年下男性を演じた長谷川博己が先生役。

「不良や問題児がいてこそクラスは活性化する」

   鈴木先生は一見平凡だが、教師として野望を抱いている。

   「大人しくて優等生が多いクラスはつまらないクラスになり、不良や問題児がいてこそクラスは活性化する」

   常識を破って、心の中に鬱屈としたものがたまっている生徒ばかりを集め、クラスの中心に「スペシャルな存在」を据えることでクラスを活性化する。この理論を試してみるために、2年のクラス替え会議で、クラスにとって「スペシャルな存在」になりそうな小川蘇美という生徒を自分のクラスに引き入れる。

   いわゆる熱血教師というのとも違い、独特な考えを持ちながら生徒を説得する様は面白い。問題が起きた時、先生が頭の中であれこれつぶやいていることが画面上に文字として表示されるのも、見ていてちょっと笑える。クラスメイトも、どこか大人びた雰囲気を持つ小川蘇美役の土屋太鳳をはじめ、映画「告白」に出演した藤原薫ら演技の上手い子役が出ていて飽きない。

「中2が小4をレイプ」こんな決着ってありかな

   それだけに初回のテーマがイマイチだった。家庭科室のクッションを誰かがバタフライナイフで切り裂いたまでは良かった。しかし、中2の男子が小4の女の子をレイプしたというのはどうなんだろう。結局、レイプでなく合意のもとであったという事実も、娘の貞操を奪われたと激怒する母親を「同じ教育者なのだから冷静に」となだめる鈴木先生も、胸に何かつかえるような違和感がある。

   少年は「秘密を守れなかったのが罪。相手の子の精神年齢も高いと思って行動した自分の精神年齢の低さをわかっていなかったことが罪」と自分の非を認めることで問題は決着。冷静に導き出された答えだし、デタラメなことは言っていない。むしろ正論といえば正論。でも親としてはこれじゃ納得できないでしょう。

   ありえないことではないかもしれないけど、せっかく他の先生とは違う視点を持っているのだし、設定や演出、キャストの演技も良いのだからわざわざ過激なテーマを扱わずに盛り上げてほしかった。(てらっち)

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