2024年 4月 20日 (土)

一時帰宅スタート-強まりそうな本帰宅要望「放射線量低かった」

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   福島第1原発から20キロ以内の「警戒区域」への一時帰宅がきのう(2011年5月10日) から行われている。54世帯92人 が参加したが、滞在はわずか2時間。懸念された被曝は除染者ゼロ。防護服に 「オーバーだよ」の声が出ている。

2時間では家畜やペットのえさやり

   きのう(10日)の帰宅は川内村の住民。同じ村内だが、20キロライン外にある村民体育センターに集合したあと、防護服、線量計、トランシーバーなどで身をかためてバスに分乗してそれぞれの自宅 へ向かった。

   持ち出せるものは70×70cmのビニール袋に納まるものだけだから、預金通帳とか住所録、位牌、アルバムとかに限られる。多くは残してきた家畜やペットの様子を確認、エサやりが目的だった。

   村内の様子はいつもと変わらない。ただ、家の中は地震で物が倒れたりしたまま。 動物たちもなんとか生きていたが、防護服の飼い主を見て逃げ出す羊の姿もあった。ペットはこの日は連れ出せなかったが、追って村の手で避難先へ届けられるという。

「もっと細かく測定して欲しい」

   この様子を避難先で見ていた田村市の人たちは複雑な表情だった。やがて自分たちも帰宅の順番が来る。

「4月21日 まで自由に出入りできたのに」
「(防護服に)あれじゃ無理だよ」

   坪井幸一さん(62)の自宅は田村市だが、20キロラインから500メートル内側にある。

「あんな武装する必要あるのか。20キロにカベがあるのか。もっと細かく測定すべきだ」

という。2か月前まで、30年間原発の変電関係で働いていた。

「複雑ですよ。恩恵は受けていたが、それがこの被害だ」

   帰宅は拒否するという。

   現地でレポートした黒宮千香子が「大きな袋でペットフードを持っていく人もあった」というと、司会の羽鳥慎一が「2か月間何も食べてないの?」だと。それじゃ生きてるわけないだろ。

   帰宅した箭内正男さん(48) がスタジオからの電話に答えた。

「(家は)前に1度帰ったときのままだった」

   ネコも無事で、写真にも撮ってきた。そこで疑問だ。

「バス降りる前に被曝放射線量を測ったが、家に戻れない線量じゃなかった」
「いつになったら帰れるのか。我慢するしかない」

   決まっているのは、明日、川内村の50世帯と葛尾村の18世帯。あとはまだ未定だ。一時帰宅が進むにつれて、本帰宅を求める声が高まりそうな気配である。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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