2024年 4月 19日 (金)

1日2回水没-80センチ地盤沈下の石巻市渡波「毎日が津波」生活

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   まるで川だ。取材キャスターの米田やすみが長靴をはいて膝まで水に浸かりながら歩いているのは住宅街の道路。住民は土のうを積んだり、2階に避難したりして生活している。震災から2か月以上たっても、こんな冠水被害が続いている宮城県石巻市渡波地区の現状を報告した。

「家の前の道路を舟で渡るんです」

   「あれっ、ワンちゃんが!」と米田が声を上げた。2階の屋根から犬が見下ろしている。庭には水があふれ遊び場がないのだ。干潮時はふだんと変わらないのに、1日2回、満潮のたびに防波堤を越えて海水がやってくる。トラックは水しぶきを上げて走り、自転車の子どもは思うようにペダルがこげない。水は道路ばかりか、住宅にも押し寄せる。大潮と重なれば水深は50センチ前後にもなる。市民生活はマヒ状態だ。

   「開店時間は1日4時間だけ。毎日津波が来ているのといっしょです」と美容院の経営者は嘆く。玄関先にボートを備えている家もある。主人が言う。

「娘が朝出勤する時、この舟で道路を渡って行くんです」

地元の小学校も潮の満ち引きに合わせて登下校の時間を調節している。

元の高さに戻るまで1~10年

   国土地理院によると、渡波地区は震災前に比べ78センチ地盤沈下した。専門家によれば、1年から10年の単位で隆起して沈下が元に戻るというが、県では当面の冠水対策として、仮堤防を築いている。石巻市では堤防を作り直しポンプを設置し、道路の嵩上げを検討中だ。

   司会のみのもんた「みなさん、よく耐えているねえ。子どもたちも元気に学校に通っている」

   米田「福島の原発被害を受けている方々を思えば、私たちはなんていうことないとおっしゃっていましたが…。これから梅雨の季節にもなりますし」

   宮城県では渡波地区のほかにも同じような冠水が続いている地域がある。未曾有の大震災、大きな声にならないが、様々な地域で思いもしなかった被害が続いている。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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