中小企業の先生ビジネス-成長アジア「モノづくり技術者」欲しい

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   東日本大震災前後で、変わってしまったものは数限りない。クローズアップ現代も「震災」関連が多くなり、それまでによく見た定番パターンの放送も目にすることがなくなっていた。

   今回の放送「町工場 アジアの"先生"になる」では、ひさしぶりに「内需先細りの東の国から、日昇る勢いの西方に進出して頑張ってるニッポン企業のご紹介」を見た。ただし、今回のアジア進出は、工場を移転したり、商品を売り込んで販路を拡大――などといった従来よくあるケースとはちょっと違う進出のカタチを取り上げたものだ。

金型のベテラン「派遣料月50万円」

   ところはヴェトナム、ハノイ。経済発展の続くヴェトナムではいま、マイカーが人気爆発の兆しを見せているんだそうな。そんななか、ヴェトナム国産の乗用車をはじめて製造販売しようと目論む地元メーカーに、日本の金型メーカーが一線級の技術者5人を派遣、常駐させ、「先生ビジネス」を展開しているんだそうな。要するに、金型をつかったパーツ製造の技術指導を行っているらしい。

   この金型メーカーは精度の高い金型で、ニホンのモノづくりを支えてきたという。しかし昨今、日本企業の海外移転が進み、仕事が減っていた。「ヴェトナム、海外に出ると、まだまだ我々の技術は求められている。そこに非常に明るさを感じた」(同社社長)という。

   番組によれば、「派遣料」は1人あたり月50万円だそうで、これが将来性のあるビジネスなのかどうかはハタ目にはよくわからない。いずれ「教え子」の自動車メーカーが成長した暁には、金型のビッグな受注につながるし、ヴェトナム駐在を足がかりに、国内の他企業とのパイプも築けたという。

求められているのは「直接投資よりノウハウ」

   日本の中小企業にとても詳しい山口義行・立教大学経済学部教授が言うことには、日本企業が海外で求められることが変わってきたという。「新興国の企業が伸びてきて、自前で国内の産業を創ろう」となってきた。「新興国もお金持ちになってきて、直接投資よりも、(自分でつくるための)ノウハウがほしい」(国谷裕子キャスター)ということらしい。

   そうなってくると、ニッポンの誇る技術が流出していってしまうのでは? 「国内であたらしい技術を開発しながら、それを吐き出したら、またあらたに開発する。そういう気持ちで挑戦していくことが大切」(山口)だそうだ。

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2011年5月24日放送「町工場アジアの『先生』になる」)

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