日曜朝の「美術館」千住明と森田美由紀アナ適任!執念の安宅コレクション

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「日曜美術館 安宅コレクション 執念にからめとられた陶磁器の名品たち」(NHK教育)2011年5月22日9時~

   今は亡き美人女優・夏目雅子がピアニストに扮して登場した、これまた今は亡き和田勉演出のテレビドラマ「ザ・商社」(NHK)は、倒産した安宅産業アメリカの社長が主人公で、そのボスたる安宅産業会長の安宅英一が事業の一環として東洋陶磁器の骨董品収集に邁進する様も描いていた。英一には先代の片岡仁左衛門が扮した。
   安宅産業倒産後、大阪市に寄贈されて散逸を免れたコレクションが今回のテーマである。国宝が2点、重文が12点もある総計約1000点の陶磁器の数々、残念ながら、映像で見る限り筆者には只の壺や皿にしか見えない代物ばかりで、ホント、収集家の脳味噌の中は理解しがたい。安宅英一がピアニストになりたかったというのは初耳で、道理で彼はショパンコンクールで入賞したばかりの中村紘子を可愛がったという。アプライトピアノに向かう英一の写真も出たが、要するに藝術好きで芸術家挫折組が美術品の収集に向いたのか。
   元大阪市立東洋陶磁美術館館長の伊藤郁太郎は安宅英一の側近として仕え、彼の収集の執念などを語ったが、「狙った獲物は絶対に逃がさない」と彼の著書、「美の猟犬」の中で記している。司会は作曲家の千住明と森田美由紀アナウンサーで、2人とも落ち着いた知的雰囲気があって適任である。ただし、原油で躓いた安宅産業が倒産した遠因に、トップの道楽が関係していたのは確かで、その辺の指摘が全くなされなかったのは画竜点睛を欠いた。

(黄蘭)

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