古き良き井上真央やマイコ…日本人の真っ当な姿気持ちいい 

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「おひさま 第1回~第50回」その2(NHK)2011年5月31日8時~

   承前。次兄の須藤茂樹(永山絢斗)が海軍飛行予科練に出発するシーンで、外は雪が積もっているのに障子は開けっ放し、父親の良一(寺脇康文)はYシャツにチョッキ姿で寒そうでない。戦前の日本家屋にエアコンはないし、火鉢だけで極寒の上に、特に松本盆地の安曇野は北海道に次いで寒いところだ。人々は綿入れの掻い巻やちゃんちゃんこを着たり真綿を背中に背負って寒さを凌いだのだ。
   ことほど左様にリアリティがないのだが、きりがないのでやめる。これから続く戦中戦後の描写に嘘が少ないことを祈るばかりだ。
   さて、筆者が評価している点だが、根底にある性善説である。きちんと秩序を守り、礼儀正しく、親への接し方にも敬意がある日本人の古き良き習性を肯定的に描いているところだ。須藤陽子(井上真央)の父への言葉遣い、相馬真知子(マイコ)の凛とした女らしさ、寡黙だが背筋に1本芯のある父親の描き方などが気持ちいい。
   敬語もぐちゃぐちゃ、長幼の序も絶滅した今の日本で、「ゲゲゲの女房」に続いてさりげなく日本人の真っ当な姿を、ドラマで啓蒙する制作者の下心(?)は達せられている。東日本大震災で世界中に驚かれた日本人の美質が危うく消滅する寸前に、「ゲゲゲ」がヒットし、今「おひさま」に好意的な視聴者が数多くいるのは決して偶然ではない。どんなに国がグローバル化しようと、人間としての有り様の正しさは古今東西不変である。日本人は自信を持つべきである。

(黄蘭)

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