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「働いて稼いでこい!」連夜の罵り合いの果て...妻ガソリンかけ夫焼殺

   高知市で妻が寝ている夫にガソリンをかけ、火をつけて殺害したとして逮捕された。妻は「夫の家庭内暴力に耐えられなかった」と供述しているという。リポーターの阿部祐二が真相を追った。

「殺されます。警察を呼んでください」

   事件があったのは6月7日(2011年)午前1時50分ごろ。高知市で民家の火事があり、男性が遺体で見つかった。妻(36)が火をつけたことを認め、逮捕された。

   近所の人の話だと、この夫婦は7年前に引っ越してきたが、夫婦げんかが絶えかった。妻の夫への罵声で始まり、「お前が働かないから金がない」「働いて稼いでこい」と罵る。夫は最初のうちボソボソ言っているが、やがて爆発する。すると、妻が「助けてください。殺されます。警察を呼んでください」と叫ぶ。このパターンがほぼ毎日のように続く。下の階に住む人は「睡眠薬を飲んで生活していた」という。

   司会の加藤浩次「妻は夫のDVに耐えられなくなり、追い込まれて堪らなくなって殺害に及んだのかと思っていましたが、そうでない部分もあるということですか」

   阿部「近隣の話では、妻にも言葉による夫へのDVがあったというニュアンスにも聞こえました」

互いにDVで夫婦生活7年

   7年間夫婦を続けてきたのに、なぜこの時期に殺害にいたったかもナゾだという。

   おおたわ史絵(内科医、執筆家)は「DVはお互い罵り合ったり、手を上げ合ったりする中から生まれてくる。これも一種のDVだが、この時期になぜといえば、何か新しい理由が生じたのかもしれない」はコメント。本村健太郎(弁護士)は「DVを苦にした突発的犯罪なのか、対等のけんかが殺害に発展したのか、DVの実態、夫婦関係を調べる必要がある」と話す。