他愛ないツッコミで再生チャート1位「ネット版スタンダップコメディアン」
最近のYouTube(ユーチューブ)において、もっとも絶好調なセレブといえば、ray william johnson(レイ・ウィリアム・ジョンソン)さんをおいてほかにいないだろう。彼はユーチューブをおもな舞台として活動するユーチューブ・コメディアンであり、ユーチューブ国際版チャートでは、極彩色の渦巻きや放射線をバックにした短髪の顔のサムネイルはすっかりおなじみである。
その人気ぶりはすさまじく、彼のチャンネルの登録者は、並み居るユーチューブのセレブ――レディー・ガガ、ニガヒガらを抑えて、第1位。アップロードするビデオはビリオンに近い再生数をたたき出す。週間チャートで1位、2位独占といった離れもなしとげている。
テンポいいしゃべり、回転はやい言葉遊び
そこで、そうした動画の内容はというと、ユーチューブをはじめとする興味深いネット動画を紹介しながら、ジョンソンさんがたわいないとも思えるツッコミを入れていくのが基本スタイル。やってることはこの探偵社と大差ないような気がするが、それは気のせいかもしれない。とにかくアクセス数が大違いなのは、疑いようのない事実だ。
日本ではあまり受けない――というか見ない形態であるが、米国にはマイクひとつで1人、観客の前に立ち、いろんな題材をネタにしてしゃべりまくるスタンダップコメディの伝統がある。言ってみればジョンソンさんは、新手の劇場と題材を発見した現代版のスタンダップコメディアンということになるだろう。
それにしても、ジョンソンさんはなぜこうまで人気があるのか――。その点、他のユーチューブコメディアンたちのケースと同様に、当探偵社の調査、分析は難航している。DJのようなテンポのよいしゃべり、回転のはやい言葉遊びなどが理由かもしれない。ただ彼のチャンネルは、動画コメント機能を無効にしていることもあり、彼の魅力についての調査はまだ不十分である。
ボンド柳生