「グリコ・森永」の謎―ドラマのリアリティ生かせぬOB記者トーク残念!

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「NHKスペシャル未解決事件 グリコ・森永事件第1部」(NHK)2011年7月29日19時45分~

   この日、予定では19時30分からの放送であったが、新潟地方の豪雨のニュースで時間が遅れた。グリコ・森永脅迫事件の実録ドラマ前編と事件当時の新聞記者たちが集まってのトークが後半だった。前半のドキュドラマでは、「ミスターグリコ」と呼ばれた、読売新聞大阪本社の加藤護記者を上川隆也が演じ、記者クラブで凌ぎを削ってスクープ合戦する毎日新聞他の記者たちとの攻防を描いた。
   記憶に新しいこの事件は結局未解決のまま、当時の実写映像を挟みながらの展開は迫力があり、記者クラブのセットもリアリティがあった。筆者は後に江崎グリコの江崎社長にも、國松警察庁長官狙撃事件の國松氏にも、偶然パーティーで出会っていて、その瞬間には「うっ」という感じに記憶がよみがえった。それほどわれわれ日本人の脳裏に焼き付いている事件である。何故未解決だったのか。
   NHKが局の総力を挙げて未解決事件に取り組むのは大変ありがたいが、当時の記者たちの未発表取材メモなども入手しているのであるから、決して話題作りや視聴率稼ぎであってはならない。その点で、後半の、年老いた当時の府警クラブ記者たちのトークには見るべきものもなく期待に反した。毎日、産経、朝日、読売と全員元気で出席しているのだから、もう少し突っ込んだ話が引き出せなかったのか。また、「レディ・ジョーカー」を書いた高村薫も同席していたが、つまらぬコメントで傾聴に値しなかったのが残念である。

(黄蘭)

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