佐藤浩市逃げた女房に未練…警察学校鬼教官の弱さ好ましい

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「陽はまた昇る 第4回」(テレビ朝日)2011年8月11日21時~

   見方によっては全編が警視庁警察学校のPRドラマと言えなくもないのだが、主演(佐藤浩市)と助演(三浦春馬)と達者な脚本(井上由美子)のお蔭で面白い作品になった。東日本大震災で大活躍した自衛官や警官や消防士ら制服組の功績にエールを贈りたいと言う深謀遠慮であるならば、テレ朝もなかなかやるものである。

   元はエリート刑事で、恋女房(斎藤由貴)が凶悪犯(ARATA)と共に逃走している教官の遠野一行(佐藤浩市)が、今時のへらへらした若者もいる訓練生たちと格闘して彼らを鍛えてゆく日常を描く。4回は指紋採取の勉強で、受験前に補導された経験のある男が「クビかも」と嘆く様や、女子寮に忍び込もうとした男を炙り出す顛末や、毎回の話題と、通して続く犯人検挙への行程が絡み合って綴られる。

   上司の簑島教養部長(真矢みき)の男言葉には違和感があるが、佐藤の鬼教官ぶりが素晴らしい。決して立派なだけでなく、未練たらしく携帯に出ない女房に留守電を入れたり、人間的な弱みもある。

   近頃の若い警察官には情けない痴漢事件を起こす不届き者がいたりして、世間のイメージは低落傾向にある。このドラマのように過酷な訓練を課され、崇高な使命感をもつ若者たちが養成されているとすれば心強いが、果たして現実はどうなのか。「でも」「しか」志願者ばかりでないことを切に祈りたい。治安のいい国を取り戻す防人(さきもり)になってくれる若者の啓発ドラマになれば万歳だ。

(黄蘭)

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