2024年 4月 25日 (木)

民主党「挙党一致」と「挙党態勢」似てるようで全く違う小沢「親」「反」の思惑

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   しょせん水と油なのか。民主党代表選に立候補を表明した前原誠司前外相(49)が昨日24日(2011年8月)、小沢一郎元代表(69)と会談し、代表選への協力を要請したが、小沢は態度をはっきりさせなかった。両者の間には、「挙党一致」をめぐる思惑の違いがあるようだ。「朝ズバッ!」は、この「挙党一致」をキーワードに「ポスト・菅レース」を占った。

幹事長ポスト争奪戦

   民主党は「脱小沢」と「親小沢」の対立が続いており、今回の代表選は党の結束と党内融和がポイントになっている。一方のグループだけの人数では勝てないので、相手側の支持を取り付ける誘い文句でもあるわけだ。しかし、その中身について思い描くところは別々のようだ。

   コメンテーターの金井辰樹(東京新聞政治部次長)が解説する。

「前原さんが言っている『挙党一致』と、小沢さんや小沢さんと歩調を合わせている鳩山由紀夫前首相が言っている『挙党態勢』は、似ている言葉に見えるが、僕らから見ると全然意味が違う」

   金井によれば、「挙党一致」は「党内みんな仲良くやりましょう、というだけ」。これに対して「挙党態勢」は「まさに態勢ですから、ポストを含めて小沢さんに理解のある人材を、たとえば幹事長に起用するというのが挙党態勢」という。

   前原は党内最大勢力の小沢グループの協力は欲しいが、党内人事と金を握る幹事長ポストまで譲る気持ちはない。一方、小沢は幹事長を自分たちに譲ってくれるなら協力してもいい、という構図だ。要するに、党内融和といっても、「突き詰めていえば、幹事長をどちらが取るかということ」と北川正恭(早稲田大学大学院教授)。これでは一本化は容易ではない。

前原と小沢に接点なし

   もともと、前原と小沢の間には、政治手法から政策まで相違点が多い。政治と金の問題、マニフェストの見直し、消費税増税、TPP等々。こうした問題をしっかり議論しておかないと、政権がスタートしても「話が違う」「そんな約束はしていない」とまた党内抗争が始まり、政治が機能しなくなる。「挙党一致」や「挙党態勢」という言葉で政治姿勢や政策をあいまいにしてはいけない。

文   一ツ石
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